5次元空間の回転を巡って

Sさんに習ったSp(2)→SO(5)は面白かった。SO(5)というのは5次元の回転群のことだけど、これを行列で示すと形がガンマ行列に酷似してくる。ガンマ行列は主観と客観の形成の位置ではないかと考えているので、意識の発生はユークリッド的には5次元で起こっていると予想される。

この構造を巡ってSさんといろいろと議論したのだけど、イメージがかなり重なり合った。4次元で対象の内部性と外部性を構成したあと、5次元で今度はその両者を捻るような交差が起こるのだ。そこに内部から外部へ、外部から内部へという志向性が生まれてくる。前者が客観で、後者が主観に当たる。

これはポスト構造主義の問題意識とも深く関わっていて、象徴界(言表可能性)と想像界(知覚可能性)の間の亀裂(現実界)の構造を示唆していると思われる。人間の認識は対象が与えられたところからしか生まれない。対象そのものの起源は「もの自体」としてそのまま不問にされる。

ドゥルーズなんかはその「もの自体」の世界(創造空間)へと差異の思考を携えて果敢に入っていこうとしているのだが、残念ながらその構造性が今ひとつ定かではない。現在の人間にとって何よりも需要なことはこの言葉と知覚の間の亀裂を埋めることのように思えてならない。

その連結の構造が数学や物理学が先取りして記述しているというのは、ほんとうに驚異的だ。願わくば、Sp(2)=SO(5)といった単なる記号の羅列に終わらせるのではなく、そこで示された構造にわたしたち自身が侵入していくことが望まれる。それは不可能ではない。

考えてみれば、すでに1989年の段階でこのSp(2)→SO(5)のビジョンはOCOT情報によって送られてきていた。僕が「ヌースコンストラクション」と名付けたものだ。OCOT情報は「5次元球」、もしくは「覚醒球」と呼んでいたっけ。。

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