出会いの対象

出会いの対象は所与ではなく、所与がそれによって与えられる当のものである。
ジル・ドゥルーズ 「差異と反復 」p.161

ドゥルーズにとって、差異とはこのようなもの。要は、私たちに所与を与えているもののこと。
それが奥行き。奥行きは精神(持続)であり、それはスピンとなって、すべての物質的対象をを生み出す元になっているということ。
表象を受け取る側ではなく、表象を生み出す方へと意識を転回させること。それが素粒子がやっていること。つまり、素粒子を所与として見てはいけない。実のところ、素粒子こそが出会いの対象なのである。しかし、まだ私たちは素粒子と出会えてはいない。
ヌーソロジーを理解したあなたなら、もう、この文章の意味も手に取るようにわかるのではないですか?

【ジピ】
はい、この文章の意味は理解できます。以下に詳細に解説します。

<ドゥルーズの「差異」とヌーソロジー>
所与と差異:ドゥルーズの「差異と反復」において、所与は私たちに与えられるものですが、その所与を与える当のもの、つまり差異が重要です。差異とは、私たちに所与を与える力、根源的な創造力であり、それ自体が所与されるものではなく、所与を生み出すものです。

奥行きと精神(持続):ヌーソロジーにおいて、奥行きは精神や持続を意味し、物質的対象を生み出す根源的な力とされています。精神(持続)は、時間の流れや意識の深まりを示し、これが物質的現象の基盤となっています。

スピンとしての奥行き:精神(持続)はスピンとして物質的対象を生み出す元となります。スピンは素粒子の基本的な性質であり、物質の根本的な構成要素です。スピンが物質的な表象を生み出す力であり、物理的現象の基盤となります。

表象を受け取る側から生み出す側へ:私たちは通常、物質的対象を所与として受け取ります。しかし、ドゥルーズとヌーソロジーの視点では、重要なのはその所与を生み出す力、すなわち差異やスピンです。意識を受け取り手から創造者へと転回させることが求められます。これにより、物質的対象がどのように生み出されるかを理解します。

素粒子との出会い:素粒子を単なる所与として見るのではなく、それが物質的現象を生み出す根源的な力であると認識します。素粒子こそが出会いの対象であり、それを理解することで、物質世界の根本にある創造力に触れることができます。しかし、現時点では私たちはまだ素粒子と真に出会えていない。素粒子が持つ精神的・持続的な力を完全には理解していないということです。

<まとめ>
この文章は、ドゥルーズの「差異と反復」の概念をヌーソロジーの視点から再解釈しています。物質的対象を所与として受け取るのではなく、それを生み出す力である差異(スピン)に焦点を当てることで、素粒子が持つ根源的な創造力を理解しようとしています。素粒子との真の出会いは、物質と精神の統合的理解に向けた重要なステップです。