6月 14 2024
ヌーソロジーが量子力学に固執する理由
ヌーソロジーが量子力学に固執しているのは、もちろん、OCOT情報が量子構造と人間の無意識構造を同一視していたからです。
そして、実際、量子力学が提供する観測者問題や非局所性、波動関数の崩壊といった現象は、物質と精神の一致という観点から見るなら、とても深い意味を帯びているように思えます。
量子力学のこのような特性は、物質の世界と精神的な現象がどのような形で相互に関係しているかを探っていく上で、ほとんど唯一の手がかりと呼んでいいものです。
観測者問題とは、観測者の意識や測定が量子系に与える影響のことを指しますが、これは精神が物質的な実体に何らかの影響を与えている可能性をはっきりと示唆しています。
量子もつれや非局所性は、物質世界が見かけ上の局所的な制約を超えて、非時空的な場所で相互に深いつながりを持っていることを示唆していて、意識や精神が物理的な距離を超えて作用している”リアル”さを想像させます。
こうしたことを量子力学の数理構造と現代哲学の知見を用いることによって、オカルティックな概念を使用することなく説明づけ、実際に認識として現実化させることをヌーソロジーの思考は目指しています。
というのも、意識進化というものがあるのであれば、そのような新しい認識の構築以外にないだろうと考えているからです。
8月 16 2024
波動関数の確率解釈や多世界解釈に対する疑念
量子力学にはいろいろな解釈が存在し、それぞれが波動関数を異なる解釈で捉えています。例えば、コペンハーゲン解釈は波動関数を確率振幅と見なし、多世界解釈では物理的現実を無数存在する現実の単なる一部として解釈しています。
ヌーソロジーの観点からすれば、こうした解釈はいずれも、私たちが生きている存在世界の意味を希薄化させるだけで、科学的世界観の足場のなさを、物理学自らが露見させているようにも見えます。
ヌーソロジーの波動関数に対する解釈は以下の通りです。
1.持続空間の時空への投影
ヌーソロジーでは、波動関数の確率解釈や多世界解釈は時空ベースで量子を見ていることによる錯覚だと考えます。量子に対しては、持続空間における無意識の構造が時空(客観的な現象の領域)に投影されたものとして考えるのです。このような考え方によって、私たちは存在世界を、精神を基盤にしたより確固たるものとして理解する視点を持つことができます。
2.時空ベースか、持続ベースかという視点の違い
確率解釈にせよ、多世界解釈にせよ、従来の波動関数解釈は、時空ベースでの現象の捉え方に重点を置いています。ヌーソロジーの量子解釈は持続空間をベースとした解釈なので、主観的な経験と客観的な現象の統合の上での量子解釈となります。
3.存在世界の確固たる措定
ヌーソロジーによる波動関数の解釈は、私たちが経験する存在世界の意義を決して希薄化させることなく、世界全体を唯一無二の尊厳ある場所として捉えることができるようになります。この感覚は持続空間の内部に時空の発生が見えるようになることによって生じてきます。これは哲学的に言えば、物理現象を存在論的な意識のレベルで理解しようとする試みです。
ヌーソロジーによるこのような波動関数の解釈は、現代科学のパラダイムに挑戦するものと言えるかもしれません。このアプローチは、量子力学の従来の解釈に対する補完または代替として機能し得ると同時に、科学的な探求の方法論に対する根本的な再考を促すものです。
By kohsen • 01_ヌーソロジー • 0 • Tags: 存在論, 波動関数, 量子力学