4月 19 2023
アイオーン(永遠)へと意識の重心を移すこと
「表相の等化」・・・これはヌーソロジーでは、スピノルの半回転が持つ働きのことを意味する。表相とは一つの対象の見えの位相のことをいうが、表相には奥行きとしての精神(持続)が同居しており、結果、物の回転を通して表相が自他の精神を等化している。この図の<ψ|φ>の意味もそこにある。
私たちは何気に「球面上の点P」などと言って、簡単に点Pを措定しているが、それ以前に、4次元空間でこうした<ψ|φ>の運動が起こっている。球面上に現れている点Pはその結果だ。φは自己の精神、ψは他者の精神である。それらの共同によって精神は現在化され、対象として時空と共に現前しているのである。
まだまだひ弱い描像だが、アイオーンから見た物の様子の記述に多少はなり得ているのではないかと思う。永遠が紡ぎたす、こうした現れては消えゆく現在を持続は次々と回収し、そしてまた現在を送り出していく。アイオーンはクロノスとしての時間をそのようにしてじっと見つめている。
こうした時間の全体運動から見ると、人間とは表相に生産されてくる瞬間性を受け取っているものたちのことである。彼らにとって、アイオーンは過去としての記憶の場所の役割しか果たしていない。それもこれも、現在こそが自分の場所だと思い込んでるからだ。
アイオーンへと意識の重心を移そう。そして、自分自身を時間の生産者へと変えていくのだ。それは不可能なことじゃない。
誰もが時間となってこの世界に出現したときのことを想像してみよう。それは光の脱皮と言ってもいい出来事なのだが、そのとき世界は新しい光たちで満たされる。言うまでもなく、そこに出現する世界は光の共同体と言っていいものだ。こうした世界が本来のパルーシアだ。
4月 26 2023
自分自身が時間であるという感覚が、かなり明確になってきた
NCの構造を量子力学的にもう少し詰めている。真ん中の球空間が3次元射影空間になっていて、これが複素ヒルベルト空間と同型。位置演算子と運動量演算子がそれぞれΦ1とΦ2の基底ベクトルに対応している。状態ベクトルの回転をΦ1-Φ2平面で考え、それをΦ1に作用させれば、位置表示の波動関数が得られる。
Φ3は角運動量ベクトルを表しており、これは垂質のΦ1-Φ2平面の観察の意味を持っており、これは数学的には±iが掛け合わされることを意味しており、±iΦ3としてSU(2)の生成子となる。このSU(2)は第二内包化として点球次元へと収縮して重畳する。点球に3次元球面が重なり合うということだ。
自己側と他者側のSU(2)が点球上で掛け合わされることによって、双方のテンソル積により、時間と空間が点球次元に生じる。その広がりが時空となって垂子上に落ちた観測者に認識されるという仕組みだ。これが位置の等換=Ψ9の顕在化までの数学的プロセスとその描像となり、NCの中に量子力学の数理構造のほぼすべてが内包されていることが分かる。
哲学的には、この仕組みが内在から超越のルートを作っているということになる。この仕組みを通して時空を能動的に認識することが重要。そうすれば、世界を存在者ではなく、存在として見る思考が芽生えてくる。思考と存在の一致。
OCOT情報のいう変換人(トランスフォーマー)とは、時間自体が自己と化した者たちのことを言うわけだ。内化した持続の時間と外化した時間の両方を自らの中に持ち、巻き込みと繰り広げの精神の運動と一体化していく意識。そのような意識の発展が世界を世界させていく。
個人的には、脳の仕組みの中に意識の源泉を辿るより、こちらの世界認識の方が遥かにシンプルで美しく思える。そして、何より、そこには人間の意識の時空からの解放がある。
By kohsen • 01_ヌーソロジー • 0 • Tags: OCOT情報, 位置の等換, 複素ヒルベルト空間, 量子力学