10月 1 2013
外部の外部は内部
OCOT情報に拠れば、人間における受精から誕生までの胎児の胎内生活は覚醒期の投影だという。発生初期は卵割に始る胚発生から、外胚葉、内胚葉、中胚葉という三胚葉を形成していくのだが、このトポロジカルな変化の運動は素粒子のシステムの構造変動がその母胎になっているという。共鳴してるわけ。
素粒子のシステムの構造変動を「潜在的なもの」と仮定すると、この「潜在的なもの」は卵割に始まる胎児形成とも密接な関係を持っていることになる。ドゥルーズもこのへんのことを少し語っていたが、かなりアバウトなものだった。
この両者の構造変動を比較して最初に気づくのは、やはり空間の内部性と外部性の問題。たとえば外胚葉から内胚葉の形成は原腸陥入と呼ばれる窪みの成長から生起してくるが、ここで反転構造が介入し、外部の外部が内部化するような仕組みになっている。(下図参照:Wikiより転載)
外部の外部の内部化というと分かりにくいかもしれないが、大雑把に喩えると、時空と意識の関係のようなものと考えるといい。時空を外部とすれば、意識はそれを認識するものという意味で外部の外部である。しかし、その外部の外部は時空の内部、つまり、物質として表現されてくるということだ。
素粒子のシステムではそれは第一量子化と第二量子化として表れている。粒子だったものを波動場に置き換える。これが第一量子化。次にこの波動場を再び粒として表現するために場の量子化を行う。実際、場の量子化において始めて粒子は時空の中のものとして扱えるようになる(相対論的)。
これを奥行きと幅の関係でいうと、外部の外部とは時空を観察する軸としての奥行きにあると考えるといい。奥行きは4次元なのでいとも簡単に時空の内部側、つまり物質の中に入り込める。入り込んだところで、自分自身を物質の外に出すために今度は幅方向へと位置を持って行く。
そして、その幅方向の視点の位置を奥行き方向に変換し、、、、という形で何度もこの運動を反復させ、時空の内部に自らの意識の運動をまるで織物か毛糸の玉のように織り丸め上げて行く。そういういう仕組みになっているように見える。
物質が空間に対して「めくれている(本来見えない部分が裏返しになって出てくる)」と僕がいつも言っていることの意味が少しは伝わるだろうか。。
10月 9 2013
シュタイナー哲学とヌーソロジーの最初の接合点
シュタイナー哲学とヌーソロジーが互いに同型とも言ってような対応を見せるのはやはり「反転した空間」のイメージというものを純粋思考の中に打ち立てなくてはならないとするところです。この「反転した空間」はシュタイナー哲学ではエーテル空間と呼ばれています。
エーテル空間は太陽的な力を浸透させている空間で、生命を維持しているエーテル体の活動の場と言ってよいような空間です。端的に言えば、物質空間と生命を支えているエーテル空間は互いに反転した関係にあるということです。
エーテル空間のもとでは、わたしたちが日頃感じている空間の無限の広がりは、無限の縮まりとして見えます。そして、広がりの彼方にある無限遠の周縁は、ひとつの”宇宙中心点”となります。空間上に散在するような相対的な点ではなく、絶対的な一点が出現してくると言ってもよいでしょう。
天上世界と地上世界は「見上げること」と「見下ろすこと」の間にある関係ではなく、この相対的点が活動している空間と絶対的点が活動している空間の間にある関係として、同時に目の前の空間に重なり合っていると考えなければなりません。
シュタイナーの研究者であるG・アダムスという人がこのエーテル空間について数学者?の立場からいろいろと書いています。とても面白い本なのですが、射影幾何学の概念をそのままユークリッド空間の中で解説しようとしているので、幾分、分かりにくい本になっているような感じがします。
認識される点を相対的なものではなく、絶対的なものにするということは、局所=非局所という空間理念を作り上げることに対応しています。それはより簡単に言うと、視野空間を動いているものとして見るか、不動のものとして見るかの違いです。
物質空間では当然、身体は物質であり、空間の中を移動するものと見られていますから、視野空間自体も動いているもの(相対的な点)として判断されます。しかし、エーテル空間側では、動いているのは視像側であって、視野空間はそれこそ射影空間(無限遠平面と言ってよい)になっています。
エーテル中心としての”宇宙中心点”を意識に浮上させてくるためには、こうした無限遠平面と通常の相対的点をそれこそ「等化」しなくてはなりません。それによって、通常の相対的点の中に物質空間のすべてが収納され、部分=全体という生命力の本質的な在り方が垣間見えてくるのです。
この空間感覚を作り出すためには、自分を無限遠平面、つまり空(そら)だと思うことです。ぐるりと周囲を見渡したときに空も回りますが、それは自分が空の裏面にいるからです。そして、そのとき、その回転の中心となる場所にエーテル中心としての宇宙中心点が出現してきます。
こうしたエーテル空間は見ることそのものが持つ射影的性質によって、ユークリッド空間から見れば小さく小さく収縮して見えます。こうしてエーテル空間は素粒子となって元素的なものを生成する元となっているのです。
By kohsen • 01_ヌーソロジー, シュタイナー関連 • 0 • Tags: エーテル, シュタイナー, ユークリッド, 無限遠, 素粒子