4月 3 2015
「もの」を始めるということ
4月5日(日)午後2時から「量子論の新しい解釈」と題して佐藤さんの講演会が神戸サラ・シャンティであるようです。佐藤さんの研究はヌーソロジーとも深く絡み合う重要な研究だと感じています。お近くの方は是非!!
一応、物理学の範疇だから量子論の世界も時間と空間の関数として形式化されている。でも、真実は時間と空間の方が量子から作り出されている。この転倒が量子論を非常に分かりにくいものにさせている。本当のところ、量子論とは「いま、ここ」で展開する魂の襞について語っている理論なのだ。
だから、時間と空間を取っ払うと量子論はウソのように易しくなる。そこに出現してくるのはおそらく魂の幾何学なのだ。佐藤さんは(砂子さんも)、その聖なる幾何学を追いかけている。物理学が産声を上げているところのその当の幾何学。それがプラトン立体だとすれば何と夢があることか——。
さて、ここからが本題。
アンマの創造の意志の表現がすべてに先立って存在している。ドゴンの宇宙哲学ではものは考え=概念をとおして現れるのであって、(ものが)それ自体で存在することはない。アンマがものを始めたとき、彼はその前に脳の中で考えた。その考えをはじめに彼は脳の中で描いた。——『青い狐』p.97
今、僕たちが時空と呼んでいる場所はみんな物質なんだよね。物質というのは中身のない「もの」と考えるといいよ。ほんとうの「もの」には精神という実体が詰まっているのだけど、物質はハリボテ。で、そのハリボテを拡大して時空という概念を作っている。だから、時空はハリボテのハリボテのようなものと言っていい。そこには何もない。
例えば。何だっていいから目の前にある物質を回してごらん。物質は回るけど背景の空間は全然回っていないでしょ。これはね、物質の内部と物質の外部は全く違う次元だということを意味してるんだ。だから、物質の内部をいくら引き延ばしたって、物質の外部には出れない。時空とはそうやって、物質の内部を膨らましてイメージされている場所なんだ。バスケットボールの半径が12cm。宇宙の半径が137億光年。ただサイズをでかくしただけ。
尺度で世界を見たって何も分からないよ。本当の空間に何一つ触れていないんだから。尺度によって空間の真の次元が全く見えなくさせられているんだ。物質の外に出ないとね。
で、物質の外に出られているのが君自身の眼差しがある空間なんだ。つまり「奥行き」。そして、その奥行きから「もの」が始まっている。つまり中身=実体の世界に入るんだね。外部=内部ってのはそういうこと。
僕らはみんな物質によって催眠術にかけられているんだよ。魂を丸ごと物質に操られている。そろそろ「もの」の作業を始めよう。それが人間がやるべき本当の仕事なんだ。
1月 20 2016
プラトン立体は黄金比の夢を見るか
哲学の伝統ではプラトン立体は「コーラ(受容器)」と考えられています。イデアの世界=父、人間の世界=子とするならば、このコーラは母に対応させることができます。しかし、その母性の内容を具体的に説明した哲学者、神秘家はいません。あのデリダさえも「われわれはまだ、受け取ること、この受容体が持つ〈受け取ること〉というのが何を言っているのかを、考えてはいない」と言っています。
空間は、そのものでは何ものでもない。
空間は身体によって切り開かれていく。
それも自分の身体だけではなく他者の身体性とともに、だ。
ここに間身体性としての空間が立ち上がってくる。
奥行きとしての持続と幅としての延長が、
そこで複雑に絡み合いながら人間の精神構造というものは生まれていく。
身体はそれをすべてを知っている。
そういった間身体性の空間の中にアプリオリに敷設されているものがプラトン立体です。
プラトン立体は何をするために存在しているかというと、黄金比を形成するためです。黄金比の調和は最終的に正12・20面体の形成で起こります。ここから生命というものが立ち上がると考えるといいでしょう。黄金比の本質は物質宇宙と霊的宇宙の比です。その意味で、プラトン立体とは物質と霊とをつなぐための魂的宇宙の骨格と言っていいものなんですね。
あっと、驚くプラトン立体の生態がまもなく明らかになってくるのではないかと思います。
23日(土)、大阪でお待ちしています。
プラトン立体の聖なる理由は?
By kohsen • 01_ヌーソロジー, 02_イベント・レクチャー • 0 • Tags: プラトン立体, 黄金比