8月 8 2014
ヌース用語としての「等化」と「中和」のイメージ………1
ヌーソロジーでは等化と中和という概念がとても重要な役割を果たします。これらは簡単にいえば、「統合する能動力」と「統合される受動力」のようなものです。たとえば人は自分の中に「わたし」という意識の統合体を感じ取っています。
しかし、人はこの「わたし」の由来を知りません。こうした「わたし」は「わたし」として統合された受動的な存在ですから、中和の状態にあると考えることができます。
では、この「わたし」を一つの自我へと統合した存在とは一体何ものなのでしょう。それが等化側の力だということになります。
この等化側の力は一般に無意識と呼ばれているものと考えて構いませんが、OCOT情報はズバリ「精神」と呼んでいます。そして、その反対物である中和側の力のことを「付帯質」と名づけています。俗にいう真我と自我の関係のようなものです。
付帯質というのは精神が存在するところに必ず寄り添う影の力のようなものだと考えておけばいいでしょう。さらに、これら精神と付帯質の関係は常にカップルとして存在するものなので、「対に分かれる」という意味で対化とも呼ばれています。
さて、精神は常に対立する二つの力を等化する本能のようなものを持っています。ですから、自分自身と付帯質の関係をも等化したいという欲動を持っています。ここでいう等化は「付帯質を精神に変換していく」ことを意味します。
今まで受動的なものとして働いていた力を能動的なものへと変えていくということです。こうしたメタな等化の働きのことをOCOT情報は「進化の精神」と呼んでいます。2013年以降、始まっているのは、この進化の精神の発出です。付帯質の精神への変換が始まり出したということです。
これは中和側である自我から見れば、今まで潜在的なものとして働いていた無意識の主体が意識化されていくことを意味しますが、これだけだと、従来のポスト構造主義的な思考とあまり変わりがありません。重要なことは、この無意識の意識化が「空間認識の変容」として生起してくるということなのです。
つづきはまた次回。
※下の写真はSaturn’s hexagonと呼ばれるものです。土星とは上に書いた中和の力の本質だとOCOT情報は言います。ヘクサゴンのかたちもまた同じ。中和は人間においては「空虚な時間の形式」として出現してきます。自我とはこの時間の形式としてあらわれていると考えなくてはなりません。意識への時間の表出は精神の力が相殺されていることを意味します。
8月 12 2014
ヌース用語としての「等化」と「中和」のイメージ………2
さて、前回のつづきです。
無意識の意識化が「空間認識の変容」として生起してくる、とはどういうことかについて、できるだけ平易に説明していってみますね。
まずは、前回お話しした「中和の状態として活動している自我」が空間的にどのように把握されているかを考えてみましょう。おそらく、多くの人が自分の自我の極をモノの外部の空間に位置していると感じ取っているはずです。肉体の位置のことですね。目の前にモノがあって、その手前に自分がいる——こうした自然な空間感覚です。
モノと「わたし」とのこのような常識的な配置イメージこそがOCOT情報が付帯質と呼んでいるものだと、とりあえずは考えて下さい。モノという概念、そしてそのモノの手前に自分がいるという自我感覚。これらが付帯質そのものが持った力だということです(正確には「付帯質の外面の次元」といいます)。
こうしたイメージを今まで人間がごく普通の感覚として持ってきたのは、昨日、お話したように、裏でそのように仕向けている精神の力が作用しているからですが、OCOT情報はその精神が2013年から方向を回転させると執拗に言っていた(笑)。そして、ここに登場するのが「進化の精神」というヤツですね。
進化の精神の力が出現してくると、付帯質は自らを精神へと変態させていくことになるわけですが、それが人間の空間認識にどのような変化として表れてくるかというと、極めて単純なものなんです。文字どおり自我の位置に対する認識の方向を反転させるだけでいい。つまり、今までモノの手前にいると信じて疑わなかった「わたし」の位置をモノの背後側へと反転させるだけで構いません。これが反転認識の第一歩です。
「わたし」の位置がモノの手前側からモノの背後側へと反転するということは、モノの背後にある奥行きの中にわたしの存在を感じ取っていくということになるのですが、これは現在、多くのスピ系の人たちが「見えている世界とはわたし自身なのだ」と朧げに直観し始めていることと同じ意味を持っていると考えていいでしょう。
では、 この——「モノの背後側」の奥行きの方向に「わたし」を感じ取る——感覚とは、一体どういう感覚なのでしょうか。次回はそのことについてもう少し。。
By kohsen • 01_ヌーソロジー • 2 • Tags: ヌース用語, 付帯質, 奥行き