2月 20 2017
4次元と3次元の関係性
数的神秘学の系譜は「3」と「4」を宇宙の成り立ちの根本的要素と見なします。かのヨハネス・ケプラーと神聖幾何学者ロバート・フラッドの間でも「3と4のどちらが神聖か」を巡って論争したこともありました。このことは空間にもダイレクトに反映されています。すぐに直感されるのは3次元と4次元の関係ですね。
19世紀末から20世紀初頭にかけて「四次元思想」というものが大流行しました。これは心の世界を4次元空間とみなして、人間の知性を物質的思考から解放していこうとする思想でした。その先駆けを作ったのがチャールズ・ヒントンという人物です。『フラット・ランド』などが有名です。
ヒントン以降の伝統として、多くの人は空間の次元を思考する場合、0次元を点、1次元を線、2次元を面(正方形)、3次元を立体(立方体)、4次元を超立体(4次元立方体)というように帰納的に思考していこうとします。しかし、こうした思考法は4次元を延長空間として仮定しているようなもので、そこで比喩的に類推されてくる図形はほとんど意味を持ちません。というのも、いつも言っているように実際の4次元空間とは持続空間として働いているからです。
ですから、4次元は3次元では影としてしか図形化できないと考える必要があります。そして、その4次元が3次元に等角写像として現れたものが正四面体なんですね。
正四面体はそれ自身が点と面の関係において双対となっていますが、この双対関係を反転させたもう一つの正四面体を組み合わせるとケプラーの星形八面体ができます。いわゆるスピ系で「マカバ」と呼ばれている立体図形です。このとき二つの正四面体の交差する部分に正八面体が現れますが、この正八面体が3次元のイデアに相当すると考えるといいのではないかと思います。
同時にこの双対の正四面体の合計八つの頂点を結ぶと正六面体=立方体が現れます。このことは立方体が4次元の双対空間を表す図形であることを意味しています。つまり、マカバ図形とは二つの4次元から一つの3次元が作り出されてくる仕組みを表現していると考えて下さい。
これは、立方体を3次元の象徴的な図形として見ること自体が誤りだということを意味しています。
マカバを基礎として出現する正六面体と正八面体の内接・外接関係は極めて重要です。ほんとうの意味での「次元」、つまり、持続空間が作り出している次元とは、この内接・外接の反復性によって形作られています。
3月 1 2017
「NC-cube」の製作、順調に進行中
この春にヌーソロジーの素粒子解釈を通して作ったデバイスをヌースアカデメイアからリリースしようと思っている。デバイス名は「NC-cube(エヌシー・キューブ)」。下図がそのイメージイラスト。―「NC」はNOOS CONSTRUCTIONの略。
一見、巷によく見られる波動機器のようにも見えるのだけど、ヌーソロジーという意識の空間理論から製作したブツという意味では、その内実はたぶんかなり違ったものになってくるのではないかと思う。このデバイスの主な機能は「空間のフィールド化」。
「フィールド化」とは幅認識の空間から奥行き認識の空間へと空間自体を変えていくことの意。ここで言ってるフィールド化のフィールドというのは量子空間の意味だと考えてもらって構わない。つまり、空間を虚空間化させていくということ。
時間と空間の世界をフィールド化するわけだから、この装置は世界の終わりと始まりをつなぐ工学機器とも言えるし、物質と精神の垣根を解体したところで考案された新手の機械とも言える。言い換えるなら、空間認識の幾何学と量子場の幾何学の共鳴を目的としたテクノロジー。
一体どうやって、そんなことを行うのか――と怪訝に思うかもしれないけど、仕組み自体はそんなに複雑なものじゃない。ということで、このデバイスの製作コンセプトについて少しだけ。
NC-cubeのメカニズム自体はヌーソロジーに登場する幾何構造(ヘキサチューブル)をベースにした立体回路に微弱な電流を流すというシンプルなもの。
ヌーソロジーの文脈では、電子とは人間の無意識の主体を統括している精神体のようなものとして解釈される(理由についてはヌーソロジーを学んで下さい)。その意味で人間の意識活動のすべてを裏で支えているのは電子だということになる。
今の電気文明は電子によって支えられていると言っても過言じゃないよね。ヌーソロジーの世界観だと、電子を使った現行の科学技術は電子を反エーテル的に使用している。反エーテル的使用とは電子を時空内の物理的対象に見立て、それを操作、制御しているということ。
一方で、電子をエーテル的に使用する技術というものがある。電子のエーテル的使用とは物質化した電子の力を本来のエーテル力としてエーテル空間そのものの中で利用するという意味だ。この力を引っぱり出してくるためには、電子を点状の粒子的なものと見なすのではなく、電子に電子自身が持った自分のカタチの記憶を想起させる必要がある。NC-cubeの立体回路はそのカタチを象っていると思ってもらえばいい(付属のトレイパットというヤツも使うのだけどここでは省略)。そして、電子が人間の無意識の主体を統括している精神体であるなら、このことは人間の意識が自分自身の自我構造に空間的に感応していくこととリンクしている。
一言で言うなら、鏡像化した空間の中で粒子化してしまっている電子に、電子本来の空間構造を与え、人間の無意識を等化するための力へと変えていくこと。これがNC-cube製作の基本コンセプトということになる。
使用方法は普通の波動機器のように使ってもらえばいいと思うけど、たぶん、一味も二味も違ったものになってくるのではないかと思ってる。そのへんは、リリース後のお楽しみ、ということで。
この「NC-cube」のプロジェクトは第二、第三弾がすでに頭の中にある。一つ一つ着実にこの世界の中に表現していければと思っている。
By kohsen • 01_ヌーソロジー, 02_イベント・レクチャー • 0 • Tags: NC-cube