1月 10 2008
第弐号機、完成!!
コイル巻きで難航していたNCジェネレーターの弐号機がようやく完成した。
昨夜は早速、試運転。こりゃきれいだべ(スタッフの大法くんによる撮影)。。
初号機と弐号機の大きな違いは、「七の機械」と「八の機械」という愛称の違いが示すように、ヌース理論でいうところの等化をψ7まで顕在化させたか、ψ8の中和まで顕在化させたかの違いである。現時点の推察ではψ7とψ8の次元はそれぞれ物質の基盤となっている陽子と中性子と深い関係を持つと考えている。要はNCジェネとは原子核のカタチの中に僕らの認識を潜入させるフォローアップ・デバイスなのだ。うひ。
陽子や中性子は決して仁丹の粒を小さくしたような「物体」ではない。それはたぶん宇宙全体の輪郭が高次の幾何学性として3次元上に射影されて現れたものだ。超ミクロの球面鏡のようなものと言っていいのかもしれない。。ミクロとマクロは4次元空間で繋がっている。そして、そのジョイントとなっている4次元空間というのがほかでもない、僕ら人間の知覚野だ。
点と天の間を橋渡しする知覚野としての「わたし」。もちろん、この4次元の通路である「わたし」はたくさん存在してるけど、こやつらはこやつらで今度は5次元で全部つながっている。意識はそういった空間の中を縦横無尽に駆け巡り、グルグルと追いかけっこしている。この機械は、その一連の運動経路を電子に丹念になぞらせて、一つの幾何学的運動体として人間の空間に表現したものだ。イデアの形を掘り起こし、それを削り出すこと——だから、これはイデアの彫刻と言ってもいい作品なんだな。。
「八の機械」の完成で、とりあえずマトリックス部分は彫り上げた。これはイデア空間の入口がパックリと口を開いたことを意味するんだけど、ずっと覗き込んでいると何か次元ミキサーみたいに見えてくるんだな。材料は言うまでもなく「わたし」と「あなた」。そしてスパイスとして善と悪を少々。材料になってこの中でかき混ぜられてみたい人は是非、『人神/アドバンスト・エディション』を読んでみよう。おいしいお好み焼きが焼き上がるといいげと。。
結局、本の宣伝したかっただけなのねんのねん。コウセンちゃん。
12月 30 2008
時間と別れるための50の方法(61)
●無時間の中へ
人間型ゲシュタルトはつねに時間の中に根を張った思考を持っています。それは人間の意識というものがヌーソロジーがいうところの中和の場を生息地として現象化しているからです。中和における思考は全体より部分を、永遠より一瞬を、存在より存在者を、そして何より肯定より否定を先手に持つ性格を帯びています。何ものも存在しない「無」から一体いかにして「有」が生まれたのか。一瞬はどのように寄り集まって時間の流れを作るのか。個体はいかにして全一なるものと一体化できるのか。こうした問いかけは、すべて中和の名のもとの思考であり、このように「無」という否定的なものが先手を取った思考が生み出す問題はおそらく永遠に解決を見ることはありません。「無」とは存在の付帯質の異名だからです。
中和の中に身を置いた思考は思考すら時間の産物と見てしまいがちです。137億年前にビッグバンが起こり、その後宇宙は膨張を続け星々を生み、やがて太陽系が生まれ、地球が生まれ、その地球上に今度は生命が生まれた。そして、その進化の先端に人間という種が存在しており、その種の中の一つの個体としての「わたし」が、こうして今、思考を働かせている。。。このような考え方はすべて歴史(時間)が自然を作ったという人間の思い込みの下に書かれた存在のシナリオです。時間に支配されたこの中和の思考を僕らはそろそろ逆転させる時期に来ているのではないでしょうか。すなわち、歴史が自然を生んだのではなく、自然が歴史を生んだのだと誰はばかることなく英断を下すこと。
歴史の創造が自然の一部であるのならば、自然は当然のことながら歴史を消しさる能力をも具備しているということになってきます。無時間における自然。ただそこに在りてあるもの。何一つ理由を問われることもなく、ただ在りて在り続けているもの。人間の意識が自我の頑な自己同一性から解放されていくためには、歴史が去勢されたこの自然そのものを具体的にイメージすることが必要になってきます。
無時間の中の星々とはなんなのでしょう。無時間の中の地球とは。そして、無時間の中の大地や海とは。こうした疑問に答えるためには無時間の素粒子や原子の在り方を直観する眼差しが必要となります。この眼差しによって初めて思考は物質に触れ、所産的自然における受動的な綜合者から能産的自然の中の能動者へと変容を遂げていくことになるのです。
というところで、ヌーソロジーの公式サイト『ヌースアカデメイア』のコンテンツから「七の機械」に関するテキストとそのビデオクリップを紹介して、このシリーズの締めにしたいと思います。次元観察子ψ9以降の解説を目的とした次回シリーズ『4つの無意識機械(仮タイトル)』もどうぞお楽しみに。
——NC generator ver, 1.0 七の機械
“それ”は回る。“それ”は回り続けている――。
“それ”は人間が人間であるために必要とするもの――表象、言語、感情、思考、セックス、自我、国家、戦争、平和、テクノロジー、そして神――おおよそこれら諸々のものを生産し、供給し、配送し、消費するために、いまこの瞬間も、世界中のあらゆる場所で、人知れず回り続けている。
“それ”が作り出す回転の中で最小かつ最大のもの。
その謎めいた回転のことを哲学者たちは永劫回帰と呼んできた。永劫回帰において、世界は完成に導かれると同時に、その起源に立つ。
生成されるものの受容器であったものが、同時に生成されるものを創造する原動機へと変身する奇跡的な事件――。
永劫回帰としての“それ”は、ミクロとマクロ、自己と他者、過去と未来、男と女、生と死といったすべての二項対立を超克し、そのアンドロギュノス的聖域の中で、僕ら人間の営みのすべて支える実体となるべく、世界のありとあらゆる現象をジェネレートしてゆくことだろう。
NC generator、通称、七の機械。
それは“それ”が作り出す回転を私たちの居住するこの地平に出現させることを目的としてアセンブルされた理念的構築物(イデアル・アーキテクチャー)である。
By kohsen • 時間と別れるための50の方法 • 3 • Tags: NC-generator, アンドロギュノス, ビッグバン, 人間型ゲシュタルト, 付帯質, 素粒子