10月 17 2018
魂の反撃のために―追記
シュタイナーは前から後ろへの流れを感覚体、後ろから前への流れを感覚魂と言ってるね。つまり、人間の外面側から内面に向かおうとする流れが感覚体、一方、内面側から外面に向かおうとするのが感覚魂ということになる。接点がもちろん肉体(特に頭部)。
この二つの領域の差異が最も端的に現れているのが、シュタイナー的に言うなら運動感覚。青い玉は持続空間なので「いつでも今、どこでも此処」状態。つまり、非局所。赤い空間側は時空なので、観測者はそこで動ける。でも、それを感じ取っているのは青い玉側というカラクリ。
非常に面白いことに、目をつむると赤い空間の勢力が弱まる。目をつむった空間は実は青い玉の空間の中なわけだね。実際、目をつむって歩いたり、走ったりしてみるといい。運動感覚が一気に弱まるのが分かる。物理的に言って、光と時空は切っても切れない関係だけど、感覚上でも深く結びついている。
あと、自分が「生きている」という実存感覚も、もちろん青い玉が提供してきている。シュタイナーでいうと生命感覚の範疇に入るのかな?意識を赤い空間側ばっかりに傾けて生きていると、生命力が減退し空虚な感覚が芽吹いてくる。
関係ないけど、先日、アレサ・フランクリンが亡くなったそうな。彼女の歌声には思い出が多い。
―ずっといつまでも 貴方はこの青の空間の中にいる……
ということで、Aretha Franklin – I say a little prayerをお聞きください。
10月 18 2018
魂の反撃のために―追記2
前回の図についてもう少し説明しておきます。
背面方向が時間tになるのはなぜか―元々意識の位置として、自他の位置は背中合わせでくっついています(無限遠点の+と―)。ですから、自己が自分の前を他者の前と同一視してしまうと、そこに虚軸の重畳が生じ、i × i = -1となって時間tが生じるという仕組みになっています(下図参照)。
物理学者たちは夜空を見上げて「遠くは過去だ」と当たり前のように言います。でも、実はこれは自分の後ろ方向を見て言っていることで、本当の前を見ていないんですよね。それで、あの星は数十億年前に誕生したとか平気で言う。そういう時間に果たしてどの程度の意味があるのか―
この図で示した青い玉が物質粒子に当たります(予想ではuクォーク)。物質粒子が反転した時空だということが簡単に見て取れるのではないかと思います。純粋な奥行き(前)は他者の知覚野から逃れるところでは、プランク宇宙として存在していることが分かるのではないかと思います。
わたしたちの眼の前の空間では、この赤と青の空間が混交しています。その差異を知覚化していくのがヌーソロジーのバイスペイシャル認識です。これはシュタイナーのいう霊視に近いです。シュタイナーは霊が活動する高次宇宙について次のような内容を述べています。
・高次宇宙は、私たちのまわりの時空が裏返った形で存在している。高次宇宙においては形態や色彩などの私たちの時空における諸現象が、反転する形で存在している。
・高次宇宙は、私たちの目の前の微小空間に畳み込まれている。
・高次宇宙では時間が空間化している。
・高次宇宙には、私たちの生命や魂の源となる働きが存在している。
・高次宇宙と物質宇宙は、今現在同時に存在しており、高次宇宙(エーテル界、アストラル界、霊界)の全体が相互浸透しながら、物質界に働きかけている。
(以上、『シュタイナー思想とヌーソロジー』P.509より引用)
これらの内容からも分かるように、ヌーソロジーはシュタイナーの高次宇宙論を現代物理学の知見を通して説明しようとしている部分もあります。
時間や空間は物理構造というよりも、私たち人間の精神構造なのです。
この図をしっかりと頭に入れて、もう一度、下の「観点の球面化」のキットカット動画を確認して下さい。見え方に次の二通りあるのが分かるはずです。
1.自分を中心に空間が回っている。
2.キットカットの缶を中心に空間が回っている。
1が人間の内面知覚=時空。2が人間の外面知覚=物質粒子(uクォーク)です(青い玉)。
ヌーソロジー的には、この青い玉の空間知覚の発現が、高次宇宙への侵入口となります。それこそ、魂の反撃が開始される位置と言っていいでしょう。
By kohsen • 01_ヌーソロジー • 0 • Tags: シュタイナー, シュタイナー思想とヌーソロジー