10月 19 2018
魂の反撃のために―追記3
さて、時空と持続空間の相互反転関係の図だが、もし、こうした空間認識の反転が自他双方から起こるなら、それは当然、下図のようなフォーメーションを形作ってくることになる。
私たちは、普通、時空上で言葉や眼差しを交わし合っていると思いがちだが、それは単なる物質空間でのイメージに過ぎず、はっきり言えば間違っている。人間が「いる」場所は、そんな場所ではない。
この図が示している「青い玉」の重なりは、自他のほんとうの交通空間が人間の外面の空間同士の中にあるということを示唆している。
この重なりが開いていく交通空間の中に、自他間のほんとうの呼びかけの声と応答の声が響き合っていると考えよう。この場所は「明かしえぬ共同体」(ブランショ)が活動している場所とも言っていい。
明かしえぬ共同体とは、一言で言うなら「共同体を持たない人びとの共同体」のような意味だ。
反転認識による奥行きの空間の開示は、この「明かしえぬ共同体」の場所を今までのどんな思想、哲学よりも、明確に示してくることだろう。―それは時空認識では想像もできなかった絶対的外部にあるコミュニオンの世界でもある。コミュニケーションでもコミュニズムでもない真の精神の交通空間がそこには存在している。
ちなみに、「コミュニオン」とは、キリスト教に言う「聖体拝領」の意味でもある。
10月 22 2018
魂の反撃のために―追記4
円と双曲線にからめた持続空間の話、ちょっと長引いてるけど、もう一つだけ補足しておくね。
先日の図(下図上に再掲)からもすぐに察しがつくと思うんだけど、円と双曲線は物質と精神の一致を端的に表現するダイアグラムになってる。このへんが宇宙の美しさ。
双曲線が物質空間(時空)で、円が物質。そして、円の内部が精神=持続空間。物質は精神で作られているってことだね。
今の僕らは双曲線側からしか円を見ていない。それが「宇宙を幅で覆っている」ということの意味に対応していると考えるといいよ。円の中にダイレクトに侵入していくのが奥行き知覚。
この図の真ん中の青い球には自己と他者のみの持続しか表現されていないので、無数の他者(A.B.C…)をも含めた「わたしたちの持続空間」を表現するとこんな感じになる(下図下)。
この球体は「次元」が一つ上がった球体と考えていい。この球体の内部はもとの球体が一本の線分で表現されてしまうような空間で、無数の他者の奥行きが集合している様子を表現できるようになる。
この球体は数学的には「3次元球面」という形を持っている。3次元球面とはx,y,z軸における+∞と-∞の方向が全部繋がっている形だと考えるといい(対象としてイメージするのは無理。持続空間だから「無数の人たちがいる」という感覚として現れる。おそらく死者も含む)。
無限遠点が観察位置だと理解できてくるとマクロ宇宙の広がり全体は3次元球面に見えてくるので存在しなくなる。そのとき時間だったものは純粋持続へと反転し、そのままミクロ空間へと入り込んで原子核と同一視されるようになる。トンデモに聞こえるかもしれないけど、奥行きを虚軸と見なすなら、実際の宇宙というのはそうなってる。
多くの人がこのブルーの空間の方に自分を感じ出すと面白いんだけどねぇ~。ヌーソロジーではそれを「位置の変換(=ψ7)」って呼んでる。ちなみにレッド側は転換位置。位置の転換(ψ=8)が生み出している。
By kohsen • 01_ヌーソロジー • 0