1月 16 2019
【シュタイナー思想とヌーソロジー】ピックアップ解説 2
シュタイナー思想とヌーソロジー本の解説2回目。
我々が時空と呼ぶ領域は、高次宇宙から見ればミクロな空間なのです。そのような意味も含めて、シュタイナーは、「近代以降の自然科学の成果は人間の霊的認識力の回復と共に、いずれ霊的宇宙論と完全に一致してくる」(『神秘学概論』他)と述べています。―p.47
「あなたがたの時空は私たちにとってはミクロすぎて見えません」というOCOTのボヤキを思い出す(笑)
「自然科学の成果は人間の霊的認識力の回復」をもたらすというのは、物質の解明が霊的世界へのポータルを用意するということでもある。OCOT情報も素粒子の描像が人間の意識に高次認識をもたらしてくると言っていたから、このあたりはシュタイナーと全く同じだね。つまり、科学的知識が成熟しないと霊的世界を正しく捉えることはできないってこと。
これは、マクロの高次宇宙は時空の中では見事に裏返されていて、物質として入り込んできているということを意味している。だから、僕らが裏返りの方向へと向かうためには、まずは科学が用意した素粒子の構造を地図に見立て、素粒子自体の認識へと向かわなくてはいけない。そこは人間の意識が営まれているところでもあり、その認識は必然的に自己認識と一致してくることになる。
科学的世界観はいずれグレンと反転して、旧来の情念優位な宗教的知やオカルティズム的知を刷新し、やがては人間精神を美しく開花させていくってことだと思うよ。まさにルシファーライジングの世界。
続いて50ページには次のような内容がある。
●高次宇宙は、私たちのまわりの時空が裏返った形で存在している。高次宇宙においては形態や色彩などの私たちの時空における諸現象が、反転する形で存在している。
●高次宇宙は、私たちの目の前の微小空間に畳み込まれている。
●高次宇宙では時間が空間化している。
●高次宇宙には、私たちの生命や魂の源となる働きが存在している。
●高次宇宙と物質宇宙は、今現在同時に存在しており、高次宇宙(エーテル界、アストラル界、霊界)の全体が相互浸透しながら、物質界に働きかけている。
―p.50
ここに書かれている「高次宇宙では時間が空間化している」という内容が、いつも言ってる「持続空間」のことを指していると考えるといい。私たちの生命や魂の源とは、この持続空間=根源的時間そのもののことであり、そして、宇宙的実体とも呼べるこの持続空間はシュタイナーがエーテル界、アストラル界、霊界と呼ぶようなある種の構造を持っているということ。
ヌーソロジーでは、これらは次のような対応になっている。
物質界・・・付帯質の外面
エーテル界・・・付帯質の内面
アストラル界・・・精神の内面
霊界・・・精神の外面
内面・外面という表現で分かるように、ヌーソロジーにおいては、この四つの世界は幾何学的に美しく秩序づけられて構成されている。
1月 17 2019
【シュタイナー思想とヌーソロジー】ピックアップ解説 3
シュタイナー思想とヌーソロジー本の解説3回目。
【シュタイナー思想とヌーソロジー】(福田パート)
物質世界においては、対象を自己の外部に見ますが、霊的世界においては対象を単純に自己の外に見るのではなく、対象外部から自分自身が対象内部に流れ込み、自己と対象を一体化させ、対象をその内部から経験、観察していくのです。―p.114
シュタイナーのいう霊的世界(の最初の部分)とは、ヌーソロジーでいう「人間の外面」のことです。自己と対象の一致は、時間的には「純粋持続」、空間的には「奥行き」として起こり、物質世界では主客の分離が余儀なくされているために、その一致が素粒子のスピンとして観察されているのだと思います。
【シュタイナー思想とヌーソロジー】(福田パート)
霊的な対象認識においては、霊的空間においてまず、自己の魂が認識対象を取り囲むように、12の位置に分散して存在するようになります。 ~中略~ 高次自我が、この12に分散した魂を統括します。―p.114
この内容を読んだときはビックリしました。シュタイナーのいうこの「12」の位置というのが、次元観察子Ψ1~14(Ψ1~2は対象そのもの)に対応していると直感したからです。次元観察子はヘキサチューブルで表現すると対象を取り囲む6層の相互反転空間として活動しています(下図参照)
【シュタイナー思想とヌーソロジー】(福田パート)
そして、分散した魂のそれぞれの位置から、自己の思考、感情、意志という魂の成分を認識対象に流し込み、自己意識を維持しつつも認識対象と一体になって、その対象を対象内部から経験、観察していくのです。―p.115
このあたりは、まさに、次元観察子が構成する無意識構造の顕在化の様子そのものと言っていいものです。ヌーソロジーがいうところの素粒子のシステムの描像です。
持続空間のもとで世界を見始めると、人間が従来持っている対象意識(シュタイナーいうところの「低次の自我」が持つ意識状態)というものが世界を頑なに拒絶している意識のように感じてきます。この拒絶衝動が人間の低次の自我が持つ否定性(反感性)の本質なのでしょう。
By kohsen • 01_ヌーソロジー • 0 • Tags: シュタイナー, シュタイナー思想とヌーソロジー, ヘキサチューブル, 次元観察子, 素粒子