7月 10 2024
意識と物質は同時発生的なもの
時間の本性は精神であり、それは私たちの外と内の間を反復しながら巡っている。外は瞬間性として働き、内はその瞬間性を持続の中で累積させるようにして記憶を作り、同時にそこに時間の流れを感じさせている。
内なる持続が時間の住処であり、時間の本性が精神であるというのもその意味においてだ。
問題は、この反復のループがどのような構造を持っているのかということ。この構造が見えるようになれば、私たちは外と内を繋いでいるこの”内なる持続の精神”との同化を果たし、めでたく、”存在”としての人間へと生まれ変わることができるわけだ。
この反復のループは、単に時間だけではなく、意識発生のメカニズムとも言えるもので、この仕組みを量子構造を通して探っていくと、驚くべきことに物質の発生のメカニズムと結びついている様子が見えてくる。つまり、意識と物質が同時発生的なものに見えてくるということだ。
ヌーソロジーが目指しているのは、この発生の現場に思考を同化させることだ。そこでは、「ある」意識でも、「いる」意識でもない、「なる」意識が活動している。
7月 12 2024
能産的自然が活動する空間を意識に上げていくために
これから、私たちが顕在化させていくであろう主観空間の特性について、ヌーソロジーの視点で簡単にまとめてみました。
1.主観空間は奥行きの空間である
これは自明ですね。私たちが実存している空間は「奥行き」であり、私たちは「奥行き」に住んでいると言える。
2.主観空間は持続空間である
これはヌーソロジーの基本仮定です。精神の場所を「奥行き」として仮定するということです。
3.主観空間は射影されて縮んでいる
これも自明ですね。「奥行き」では距離は一点同一視されており、射影空間になっています。
4.主観空間は時空に対しては存在論的差異である
これは主観空間が物理的時空とはまったく異なるものだということを意味しています。こうした根本的な違いのことを哲学では「存在論的差異」と言います。
5.この差異は物理学的には複素空間として表現されている
奥行きのこの異質性は数学的に虚軸に対応させられるのではないか、という仮定です。奥行きは虚軸、幅は実軸。そのような仮定をおくことによって複素平面が構成されます。
6.主観空間は回転の層として次元を作っている
回転や対称性の概念を用いて主観空間の内部構造を記述していくことができます。この回転の層は、球空間を一本のベクトルへと縮約するような形で、次元を上げて行っています。これは空間の高次元化が、ある種の幾何学的変換や次元縮約を通じて行われることを示しています。量子力学に登場してくる、状態ベクトルやスピンの概念がこれに対応します。
7.「前-後」の統一が強アイソスピン空間を作り出す
最終的には、自己-他者間における「前-後」の双対的な統一が物理学でいうところの強アイソスピン空間をとなって現れます。 物質(原子核)の基礎がここに生まれています。
By kohsen • 01_ヌーソロジー • 0 • Tags: アイソスピン