11月 29 2024
出会いの対象
出会いの対象は所与ではなく、所与がそれによって与えられる当のものである。
ジル・ドゥルーズ 「差異と反復 」p.161
ドゥルーズにとって、差異とはこのようなもの。要は、私たちに所与を与えているもののこと。
それが奥行き。奥行きは精神(持続)であり、それはスピンとなって、すべての物質的対象をを生み出す元になっているということ。
表象を受け取る側ではなく、表象を生み出す方へと意識を転回させること。それが素粒子がやっていること。つまり、素粒子を所与として見てはいけない。実のところ、素粒子こそが出会いの対象なのである。しかし、まだ私たちは素粒子と出会えてはいない。
ヌーソロジーを理解したあなたなら、もう、この文章の意味も手に取るようにわかるのではないですか?
【ジピ】
はい、この文章の意味は理解できます。以下に詳細に解説します。
<ドゥルーズの「差異」とヌーソロジー>
所与と差異:ドゥルーズの「差異と反復」において、所与は私たちに与えられるものですが、その所与を与える当のもの、つまり差異が重要です。差異とは、私たちに所与を与える力、根源的な創造力であり、それ自体が所与されるものではなく、所与を生み出すものです。
奥行きと精神(持続):ヌーソロジーにおいて、奥行きは精神や持続を意味し、物質的対象を生み出す根源的な力とされています。精神(持続)は、時間の流れや意識の深まりを示し、これが物質的現象の基盤となっています。
スピンとしての奥行き:精神(持続)はスピンとして物質的対象を生み出す元となります。スピンは素粒子の基本的な性質であり、物質の根本的な構成要素です。スピンが物質的な表象を生み出す力であり、物理的現象の基盤となります。
表象を受け取る側から生み出す側へ:私たちは通常、物質的対象を所与として受け取ります。しかし、ドゥルーズとヌーソロジーの視点では、重要なのはその所与を生み出す力、すなわち差異やスピンです。意識を受け取り手から創造者へと転回させることが求められます。これにより、物質的対象がどのように生み出されるかを理解します。
素粒子との出会い:素粒子を単なる所与として見るのではなく、それが物質的現象を生み出す根源的な力であると認識します。素粒子こそが出会いの対象であり、それを理解することで、物質世界の根本にある創造力に触れることができます。しかし、現時点では私たちはまだ素粒子と真に出会えていない。素粒子が持つ精神的・持続的な力を完全には理解していないということです。
<まとめ>
この文章は、ドゥルーズの「差異と反復」の概念をヌーソロジーの視点から再解釈しています。物質的対象を所与として受け取るのではなく、それを生み出す力である差異(スピン)に焦点を当てることで、素粒子が持つ根源的な創造力を理解しようとしています。素粒子との真の出会いは、物質と精神の統合的理解に向けた重要なステップです。
12月 4 2024
自己と他者を自然界にまで拡大して考えよう
ヌーソロジーはつまるところ、空間認識を実空間認識から「複素空間認識に変えようぜ」と言っているようなものだね。
それによって、前の空間(外面・持続空間)と後ろの空間(内面・延長空間)の差異を構造としてちゃんと整理できるようになり、ミクロとマクロの対称性の意味も理解できるようになってくる。
そして、最も大事なのが自己と他者の関係だね。正直、ヌーソロジーから見ると、現在僕らが自己と他者に対して抱いている常識的な概念のほとんどがウソ。
自他の意識はこの複素数の反転の図にも示されているように、内と外が互いに捻れた関係で、空間にあまねく浸透している。
つまり、物質の生成の元は自他間のこの空間的ねじれにあるということ。パウリ行列にしても同じ。
もう一度言うよ——
自他の意識はこの図からも直観的に推察できるように、内と外が互いに捻れた関係で、空間にあまねく浸透している。
つまりは自然界のすべてのエネルギー流動と、僕ら人間の自他関係は密接に繋がっているということ。
図の説明を忘れてました。
◯前と後ろの反転の複素数的表現
複素数の反転を用いることで、次のような認識の反転関係を数学的に説明することができる。
自己の前面(外面)は、複素数平面上の単位円内部の上半平面領域として表され、これは観察者に対して直接的に見える部分に相当する。→キットカット実験参照のこと
自己の背後(内面)は、その反転として表され、単位円の外部の下半平面として表すことができる。これは観察者に対して直接的には見えない部分に相当する。
他者の前面(外面)は、自己の背後に対応する領域だが、単位円内部の下半平面として表すことができる。
他者の背後(内面)は、自己の前面に対応する領域だが、他者にとっては単位円外部の上半平面に対応づけすることができる。
例えば、複素数z=x+yi が自己の前面を表す場合、その反転 w=1/z=x−yi/x^2+y^2は他者の前面を表す。このようにして、自己と他者の前後の空間認識を複素数の反転を通じて数学的に示すことができる。
ヌーソロジーにおけるこうした前と後ろの反転の基本は、複素数の反転を用いることで数学的に端的に表現できる。この方法は、ヌーソロジーが目指す自己と他者の認識の統一的なモデルの構築において極めて有用で、意識と物質の関係を深く理解するための有力な手段となり得る。
◯追記
現在の私たちは見られることで、自分の位置を作っているので、まだ円の外部の空間しか知りません。
見ることが起きている領域(主観空間)は円の内部側です。
この領域を「物の内部」=内包空間と呼んでいるわけです。
この空間の中を認識に浮上させることが、これからの私たちの課題です。
数学的には「複素空間認識の達成」ということになります。
パウリ行列を通した空間把握なんかも、この拡張にあるものです。
このような認識によって、素粒子は人間の無意識構造を形作っている精神の器官のように見えてくるようになります。
By kohsen • 01_ヌーソロジー • 0 • Tags: パウリ行列