5月 27 2019
人間の世界認識の一番の問題点
ヌーソロジーでは他者のことを総体の定質、自己のことを総体の性質と呼ぶ。
『奥行きの子供たち』で紹介したカバラの「生命の樹」でいうならケテルとマルクトの関係だ。
これはほとんど人間と神の関係と言ってよいものだ。
しかし、今の僕らは自他を「人間」という概念で一括りにしてしまっていて、自他間に潜むこのような距離がまったく見えていない。
この本で書いた「ケテル-マルクト結合」というのも、自他を一般化して見なすこうした人間の運命的な視点のことを意味している。
物質オンリーで世界を見る科学主義は言うまでもなく、歴史、社会、政治といった人文系の様々な概念も、こうした「ケテル-マルクト結合」の領土内から一歩も出ることができていない。
意識に映し出される自他関係の由来は、私たちが考えているよりもはるかに深いものなのだ。
まずは、そのパースペクティブをセットしよう。
※下写真は『奥行きの子供たち』P.104
5月 29 2019
『2001年宇宙の旅』の続編
ヌース映画本『奥行きの子供たち』では触れませんでしたが、映画『2001年宇宙の旅』には続編があります。それがこの『2010年宇宙の旅』です。監督はS・キューブリックではなく、『カプリコン1』などでも有名なピーター・ハイアムズ。
『2001年宇宙の旅』があまりにも傑作だったためにかなり不評でしたが、個人的にはとても好きな作品です。特に、ラストの方で木星から無数のモノリスが増殖しはじめ、最後には木星を埋め尽くし、反転して第二の太陽へと生まれ変わるシーンはヌース的にもチョー美味しかったです。あと、HALが自ら犠牲となって高次元知性と化したボーマンと一体化していくところも、かなり感動的です。
ヌース的視点で見ると、『2001年宇宙の旅』に続く、この『2010年宇宙の旅』も人類のこれからの未来を強く暗示している作品に見えますね。
ほんとは本に入れたかったのだけど、ページ数が限られていたので書けなかった。うぅ、残念。
By kohsen • 09_映画・テレビ • 0 • Tags: 奥行きの子供たち