1月 25 2009
原子と次元観察子
前回の続き——
さて、観察精神が形成されてくるまでの全プロセスの履歴が人間の肉体にすべて刻印されているのならば、骨や筋肉や内蔵とは一体、いかなる精神の、どのようなプロセスに対応しているというのだろうか。質問の意図は、そうした精神の形成過程を探るための材料集めにあった。しかし、周知の通り、OCOT情報というのはつねに超越的、断片的であり、使用されている言葉の概念すら不明なものが多いので、20年近く作業を進めてきた今でも、その具体的なイメージがつかめたとはとても言えない。ようやく、手がかりが見えて来ている程度だ。
おそらく、宇宙精神の全体性を解明するカギは原子番号として現れている「数」にある。原子番号を単なる序数と考えてはいけない。ヌーソロジーの考え方からすれば、これらの数は精神構造を構成していくために必要な高次元空間における幾何学的構成のシステムを意味している。この幾何学的構成というのがヌーソロジーが次元観察子と呼ぶものだ。つまり、どうやら原子番号は顕在化した次元観察子の序列にビッタリと一致しているようなのだ。
このことが何を意味しているのかというと、 「時間と分かれるための50の方法」で紹介した次元観察子ψ1~ψ8までの空間構成は、潜在化(覚醒が起きていない人間の意識状態)においては、磁場(ψ1〜2)、電場(ψ3〜4)、クォーク[u,d](ψ5〜ψ6)、核子(ψ7〜8)までの素粒子構造と見なされるが(以前までは電子、ニュートリノをψ5〜6に対応させていましたが、現在ではこれらはψ11〜ψ12と関連しているのではないかと考えています)、顕在化が起きた状態においては、その観察子に対する認識そのものが、原子番号1番の水素から原子番号8番の酸素に対応させることができるということである。このことは、ヒトと呼ばれる高次元知性において認識されている数とは、単に数量や尺度を表す指標となるものではなく、内在面における様々な差異の系列を序列化した際の序数になっていることを意味する。つまり、創造を司る精神にとって、おそらく数とは創造の言語そのもののことなのである。
――骨とは力の形成される方因をいい、次元の形成と関係があります。人間の骨格や関節は第一関与における方向性の構成を意味しています。
ここで脊椎動物の骨格の成分について調べてみよう。その主成分はおよそ65%が水酸化アパタイト=水酸化リン酸カルシウムとされている。化学式で書くとCa10(PO4)6(OH)2だ。カルシウム、リン、酸素、水素のからみ合いで骨はできている。中でもポイントとなるのはカルシウムだろう。カルシウムの原子番号は20である。つまり、このことは、少なくとも次元観察子の形成が20番目にまで至ったところから、骨という次元の構築が創造の精神の中で開始されることを意味していると思われる。
さて、次元観察子の20番目のものとは何だろう。基本的に次元観察子はψ13~ψ14で打ち止めとなっている。OCOT情報によれば、これら14個の観察子のネットワークによって、次元の対化における内面というものが形成されていると言っている。そして、次元観察子のψ13~ψ14はそのまま次元の対化の外面側に接続し、そこから次元の対化の外面側における一番目と二番目へと方向を反転させていることになっている。次元の対化の外面とは、ほかでもない、他者側の次元のことだ。前回少し話したように、超越論的主観性としての「わたし」の領域は観察子の番号で言えば、「12」でその限界を迎える。これは古代に共通の12進法の起源と考えてよいのかもしれない。そして「13」で死に、その後、再び、「1」として復活する。しかし復活したときはもはや元の「1」ではなく、世界の裏側の「1」、つまり「1*」としてその存在を表す。ここでいう世界の裏側とは、前回言ったオリオン側のことである。「13」が「1*」となって、裏側の世界の他者の実存の次元に接続しているとすれば、表側から数えた第20番目の観察子=ψ20とは、あくまでも現時点での予測にすぎないが、自己から見た他者側における8番目の観察子、つまり、次元観察子ψ*8の顕在化の位置として考えることができる。
わたしから見たあなた側の次元観察子ψ*8。ケイブコンパスの構成からすれば、それは自己側の次元観察ψ7に交差してきているものだ。結局のところ、ヌーソロジーの考え方ではカルシウムという骨を形成している原子はそうした観察子の場所が僕らの時空という認識において、ミクロ空間へと凝縮され投影されているものだということになる。そして、それは身体において骨を作り出している生成力と何らかの形で深い関係を持っている。。ここで、その働きや意味については深く詮索はしないでおこう。とても、手短に説明できるものではないからだ。この書き込みでは、ヌーソロジーが原子というものをどのように考えているかということが皆さんに伝えられればそれでいい。
これから先、数年、いや数十年にわたってヌーソロジーが展開していく霊的世界の構造論の予告編の意味も兼ねて、ヒトの意識構造の一覧をケイブコンパスを使って下に示しておこうと思う。もちろん、現段階で、これらの構造の具体的な意味を皆さんが深く理解する必要はない。単に図式的に、次元観察子というものがどのような連結をもって構成されているかを確認してもらうだけで十分だ。OCOT情報がもし真実を告げているとすれば、この図式の中に広がる高次元の風景がありありと見えてきた暁には、僕らは、すでに、人間という次元を後にし、ヒトという新しい知性の段階を迎えているということになるのだが、果たして、そのような世界が本当に存在しているのだろうか。そして、もし存在しているとすれば、その中で、この僕ら人間の世界は一体どのようにそこに関わり、どのように見えているというのだろうか。そのビジョンを探っていくことがヌーソロジーがこれから進めていく作業ということになる。構造を羅列するのは簡単だが、この単純な円盤儀の中に一体どれぼとの概念が渦巻いているのか、それを慎重に見極めていくことがヌーソロジーが一番大切にしたいことでもある。
ヒトの意識構造は次元の対化(単に「対化」とも呼ぶ)を形作っている領域として規定されているようだ。ケイブコンパスを通して見ると、この構造は4段階のプロセスによって形作られている。
第一段階………元止揚の対化の顕在化の構成(原子番号1~8)
顕在化は卵に喩えれば卵の受精ならびにそこから始まる卵割期に対応している。トランスフォーマーが人間の内面と外面となる場を形成していく部分である。この完成によって「ヒト」が生まれる。宇宙空間から大気圏への反転。
第二段階………元止揚における対化の交差(原子番号7~14)
ヒトが人間の内面と外面を互いに交差させ、人間の内面と外面の意識を作り出し、それらの調整を行っている場を意味する。元止揚に働きを持たせるための次元構成。卵としては原腸形成から外胚葉、内胚葉への分化に対応している。大気圏から地殻への反転。
第三段階………次元の等化(原子番号13~20)
人間の意識を最終構成に持って行き、二度目の交替化を行わせるところ。ヒトの精神を等化に持っていく場所。卵で言えば中胚葉形成。地殻から海への反転。
第四段階………第一関与における方向性(原子番号19~26)
精神の対化を中和させ、新しい精神に方向性を作り出してくるところ。ヒトが最終構成を行っていくところ。原子番号26番の鉄は、次元の対化における最終的な精神となる意味で、特別に「次元精神」と呼ばれている。海から地核への反転。
以上です。何度もいうように、現時点では、ケイブコンパスが描くこの次元構造の意味が具体的に分かる必要は全くありません。これからヌーソロジーが語っていくことになる内容の指標ぐらいに見ておいて下さい。
——つづく
1月 30 2009
鉄の精神
今回の解説はかなりいっちゃてます。気にしないで雰囲気だけ味わって下さい。
赤血球の働きとは何ですか。
元止揚の働きを原子に変えていく力を持っています。次元を変換していく力の元です。
核にある鉄原子の働きは?
人間の意識における力そのものです。
■解説
血とは自我の物質的あらわれであるとシュタイナーはいう。ならば赤血球(ヘモグロビン)の核となる鉄は自我の核ともいえる何らかの精神をあらわしているのだろうか。OCOT情報によれば、鉄とは次元精神と呼ばれるもので、次元の対化の活動を最終的に終わらせる精神の働きのことを意味している。鉄の力が精神に満ちたとき、鉄はその働きを人間を覚醒させるための働きへと転換させる。これはケイブコンパスで言えば、ケイブコンパス上で次元の表と裏を等化してきたヌースの流れが再び、始まりの位置に回帰してくるということでもある。
ニーチェはニヒリズムが完成を迎えるとき価値の境位は転換を起こし、人間という反動的生成の世界は終わりを告げると予言していた。これが永遠回帰における始まりと終わりの交点だ。ケイブコンパスを見ればすぐに分るように、この結節には、マンガンには水素が、そして、鉄にはヘリウムが連結している。noosが生成の螺旋階段を巡り、この位置に入ってくることがヌーソロジーでいうところの真実の人間の最終構成というやつである。真実の人間を大天使ガブリエルとするならば、人間の最終構成とは受胎告知とも言っていいものになるだろう。真実の人間が最終構成を迎えるとき、反動的生成の機械としての人間もまた最終構成を迎え、精神は新たな対化の活動に向けて宇宙卵の卵割を開始させていくことになる。宇宙を自他という二つの単独者に分割させ、今まで形象化不可能なものとされていたイデアをこの「二者」のロンドによって形象化させること——。
コギトの仄暗い精神における最も奥深いところに眠る鉄。それはコギトの真の心臓の場所とも言っていいものだろう。恒星の芯としての鉄。鉄を情動の海と称したのも確かニーチェだったか——怒り、悲しみ、喜び、そして、やすらぎ。われわれのすべての感情エネルギーは次元精神としての鉄から備給され、そして、再び、鉄へと吸引されていく。そして、鉄はすべての情動を回収した後、方向を反転させ、自らが溜め込んできた重力を新しい自由の名のもとに未知の空間に向けて発散させるのだ——超新星爆発。
OCOT情報によれば、星々の世界とは遠く離れた過去の世界ではない。古人たちが考えたように、今、ここで生きている人間の魂の在り処である。ヌーソロジーがいう人間の外面という場所が永遠の場所であったことを思い出してほしい。そこはエーテル体の生息地とも言っていい場所だが、同時にそこで、アストラル体が重なるようにして、エーテル体の記憶を追いかけている。アムネーシス——想起だ。星はその力で燃えているし、心臓もその力で動いている。鉄の力が心臓を動かしているのだ。
問題は、なぜ、遠いあの場所が此処となるのか。此処があの遠い場所と一致するような未知の知覚をわれわれは知性(noos)の名において再び作り上げなくてはならない。人間という大地の皮膚病に冒されたこの地球を光り輝く命の場所とするためにも、われわれはあの銀河の星々を再び、この地上に降臨させなくてはならないのだ。
上の図は赤血球のタンパク質(ヘモグロビン)の中にあるヘム核の分子構造である。鉄=Feは次元精神、4つのNは二度の交替化における双対精神の位置、Cは人間の自己の位置、Hは時空の位置を意味している——。
By kohsen • 04_シリウスファイル解説 • 2 • Tags: アストラル, エーテル, ケイブコンパス, ニーチェ, 人間の最終構成, 内面と外面