12月 27 2017
2013年にQビズムというのが出てきてたんだね
2013年にすでにこういう考え方が出てきていたんだね。恥ずかしながら、最近知りました。「Qビズム 量子力学の新解釈」(日経サイエンス)
ここで最後に書かれてある「この考え方では,波動関数は世界に実在するのではなく、個人の主観的な心の状態を反映しているだけだ」というところ、少しヌースっぽい。
Qビズムはキュビズムをもじったものだろうけど、これもヌース量子解釈とかぶるところがあるね。
もともと波動関数自体、複素関数だから実在でないのは当たり前の話。ただ、主観的な心の状態と言われても、それって何?って話になる。「信念の度合」などと言われても困るし。
ここまで斬新的な解釈でも、まだ受動的な解釈を抜け切れていないわけだね。量子世界は差異=能動的なもの(サセテイルモノ)として解釈していかないと、内部空間など、さらに上位にある量子構造には接続させていけないと思うよ。
結局のところ、物理学における量子解釈がややこしくなっている原因は、観測されているものの空間と観測しているものの空間の差異化が概念化されていないからだね。複素空間が観測者の主観的なイマージュ空間(イメージが持続している空間)であるということが未だに理解されていないってことだけど。
あと、主観的なこころの状態がなぜミクロに反映されるのか、というところの話も詰めが甘いように思えるよね。ここも奥行きと幅が差異化できていないからだね。奥行き(持続)は射線であり、その射影性がそのまま虚軸とダイレクトにリンクしている。
今回のシュタヌー本ではこういう図で位置の波動関数(固有関数)を説明しました。図では3次元空間上で示しているけど、実際は奥行きの収縮とともに対象の内部に小さく小さく縮んでミクロに入り込んでいる。まさに、Qビズムになっているのが分かる。(『シュタイナー思想とヌーソロジー』P.452)
7月 20 2018
物との付き合い方を根底から変えて行こう
ヌーソロジーがやりたいことはただ一つだけ。
僕らが生きる場所を時空から持続空間へと移行させること。
そのためには持続空間のカタチを見えるようにしなくてはいけない。その方法論をずっと考えづけているわけだね。
持続空間のカタチは残念なことに哲学はまだ見出していなくて、皮肉なことに物質の構造の中から現れた。
物理学を知らない人には、なじみは薄いかもしれないけれど、それは「複素ヒルベルト空間」と呼ばれている。
量子力学の数学的構造を下支えてしている空間だ。
もちろん、今の物理学ではヒルベルト空間は純粋に数学的な空間で、それがどういうものかをイメージするなんて絶対不可能だとされているんだけど、ヌーソロジーは「それは可能」と考える。
結論から言えば、複素ヒルベルト空間とは反転した時空のことなのだけど、そのイメージを作るための空間思考のワークがこれだったね(下動画上参照)。
この動画は関西ヌースレクチャーに参加してくれていたO氏ご夫妻による力作。
今、奥さんの周りを取り囲む円があり、その円上をキットカットの缶が回っている。
そのキットカットの缶を絶えず見るようにして、奥さんが自転するとき、そのキットカットの缶は奥さんからはどのように見えているか―。
(この答えを知らない人はここでしっかりと考えること)
答=自分がキットカットの周りを回っているように見えている(下動画中参照)。
右上の動画で自分を囲んでいたかのように見えた円が、左側の動画ではただ一点の中心点に変わり、また、逆に、中心点だとばかり持っていた奥さんの位置が円に変わっているのが分かる。
つまり、この動画が表現しているのは、自分の周囲の無数の点の位置が一点ですべて重なり合っているような空間が存在しているということ。
これが反転した時空のカタチで、それを物理学では複素ヒルベルト空間と呼んでいるとヌーソロジーでは考えているわけだね。
つまり、反転した時空においては「どこでもここ、いつでも今」になっているということをこのカタチ自体が表している。
目の前にこうした異次元の空間が重なっているということ。それが、僕たちに非局所的感覚(こころ=持続空間)をもたらしている。そう考えることができる。
O氏ご夫妻はこの動画に加えて、もう一つ別のパターンも作って送ってきてくれた。せっかくだから、それも、紹介しておこう(下動画下参照)。
この映像では、缶の周りに黄色の球が加わっているのが分かる。動画では黄色の球が缶に対して静止しているが、本当は缶の周りをグルグル回っているものが作りたかったそうだ。そこはローテクでは難しいということで断念(いやいや、これだけでも十分です)。
黄色の球の参加の何が嬉しいかというと、ヌーソロジーが「次元」と呼ぶ空間の多層性が完全に可視化されたことになるから。
Ψ1~2………缶そのものの回転系の空間………「点球」
Ψ3~4………黄色い玉の回転系の空間………「垂子」
Ψ5~6………この映像全体の回転系の空間………「垂質」
量子力学と関連付けた場合、Ψ5~6の「垂質」の次元が電子などの物質粒子に相当してきます。
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そろそろ、僕らは物との付き合い方を変えたほうがいいのではないでしょうか。資本主義社会では物は常に技術的対象として見なされがちです。物の仕組みを調べ、それを改変し、人間の欲望に見合った形で有用に利用すること。それが当たり前かのように、僕たちは振舞ってます。
物が単なる物質で収まってたうちはそれでも良かったのかもしれません。しかし、量子力学は物がもはや物質とは違うものだと知っています。その段階に来ても尚、物を技術として酷使し続ける。その結果、出現してきたのが原子力やコンピュータ技術です。物との付き合い方を根本から考え直すときがやってきています。
※改めて、O氏ご夫妻にお礼の言葉を述べさせていただきます。この動画でヌーソロジーのやろうとしていることがやっと分かったという人がたくさんいます。手間暇を惜しんで協力していただき、心より感謝です。
By kohsen • 01_ヌーソロジー • 0 • Tags: 複素ヒルベルト空間, 量子力学