9月 5 2024
ヌーソロジーから見たハイデガー
ハイデガーは、通常の空間や時間よりも根源的であり、そこから通常の空間と時間が発現するものを〈時–空[Zeit-Raum]〉と呼んでいる。
〈時–空〉は瞬間場として生起の転回から生じる。その瞬間場はおよそ私たちが普通に考える特定の瞬間性のようなものではない。
これは、おそらく、物側に持続として意識の拠点を置いたときに現れてくる時空感覚である。このとき、光は外向きの光であることを辞め、内なる自然の光へと変わる。
下図で言えば、奥行きで形成された内なるマカバが自らの身を翻すようにして、外なるマカバを生み出し、光を内側から送り出すのである。
ハイデガー風に言うなら、「そこにおのれの現が空け開き、物を物自身のほうから現れてくるとおりに、物自身のほうから見ることができるようになる。」
従来の対象知はこの変動によってすべての意味を失う。このような意識変化のことを、ヌーソロジーでは思形と感性の顕在化と呼ぶ。
9月 6 2024
エントロピーは人間が生み出している?
ヌーソロジーは、4次元時空と4次元空間(双対複素2次元空間)の関係を外延と内包の関係に見るわけだが、言うまでもなく、この二つの領域は互いを反復をすることによって存在を流動させている。
自然は素粒子レベルからすべて、このような内と外を巡るエネルギー循環のなかで生成を行っているということだ。
私たちが物質と呼んで対象化しているものは、この流動性を外延側だけで捉えている状態を意味しており、科学的思考のような物質的知性による抽象もまた、その状態に意識を固着化させることで可能になっている。
つまり、科学は内包性を見ることなく、表面的に秩序づけされたものだけで世界を操作できるかのように錯覚しているということだ。
創造はあくまでも内包の役目であって、外延はその表現でしかない。表層に表現されたものの中には生成力は存在していないということだ。
そこは、むしろ精神の力が減衰していく世界であって、エントロピー増大則に支配された世界でしかない。
コ : エントロピーとは何ですか?
オ : 人間の意識が持った方向性のことです。
人間の反対の意識の方向性を作って行かないとね。
By kohsen • 01_ヌーソロジー • 0 • Tags: 素粒子