11月 10 2006
ヌルポッド・フレーム
以前、このブログでも紹介したzatoさんが(伝説の雑誌「zavtone」の編集長)が現在、「週刊オプティカルアートZAVTONE」という楽しいサイトを運営している。携帯待ち受け画面専用のアニメーションサイトである。
1ケ月前ぐらいにzatoさんの方からヌース理論のフィギレーション・キャラであるヌルポッド・フレーム(ヌースアカデメイアのサイトの玄関でグルグル回っているやつ)を使いたいという話があって、即OKを出した。
このアニメーション、Shadeで作ったやつなんだけど、いかんせんデータ量が1Mぐらいあって、携帯に映せるようにするには100k以下にしないと無理。そこで、zatoさんにFlashアニメーションに変換してもらうことに。オリジナルの滑らかさが無くなってちょっとカタカタだけど、致し方無しだなぁ。zatoさんも気に入ってくれているようなので、そのまま提出することに。。
http://www.zavtone.org/mobile/nulpod.html
さて、このヌルポッド・フレームはヌース理論に出てくる次元観察子ψ7の空間構造をプラトン立体でデフォルメしたものだ。実はNCジェネレーターのセンターコイル部分の構造はこのヌルポッドフレームの幾何学構造をベースにしている。こうしたカタチの運動体に全面、電気を流しているわけである。ヌース的思考の中では正六面体と正八面体の関係は4次元空間と3次元空間のイデアとしての関係性を持っている。特に、正六面体とそこに内接する正八面体の関係はすこぶる重要だ。これらは三次元的に見ればどちらも三次元立体の範疇である。しかし、ヌース理論の中では違う。というのも、ヌースではそれぞれの立体における立体対角線を次元の軸と考えるからだ。正八面体の立体対角線は3本。文字通りこの3本の線は互いに直交し、3次元の指標となる。一方、正六面体の立体対角線は4本ある。これらは3次元的に見るともちろん直交はしていない。しかし、そのうちの一本を視線方向の線と考えると、残りの3本の線が正八面体の3軸とピッタリと重なるような関係になる。もっと端的に言えば、正四面体における中心から四つの頂点へと結ばれた矢印を、4次元時空の基底ベクトルの等角写像として考えるのである。
正六面体は双対の正四面体から成り立っているが、正八面体はそれら二つの正四面体が交差するところに自然に生まれる。詳細な説明はここでは省くが、このことはイデア的には互いに反転した4次元方向が見えない場合、3次元空間と時間という構造が人間の共通認識として抽象されることを意味している。正八面体に外接する正六面体の反転性を見出し、正八面体に内接する正六面体へと相転移させること。。時空を電子へと接続させること。。時間軸を虚時間軸へと反転させること。。そうすれば僕らはビッグバン以前の世界に一瞬で接続することができる。なぜならそこは特異点の向こうに存在する時空以前の世界だからである。宇宙卵の孵化という事件はここで生起する。
宇宙は「3」の法則と「4」の法則がベースにあって律動している——と神秘学が言うように、コスモスにおける全空間の次元構造もおそらく3次元と4次元が基盤になって律動している。時空は4次元空間(虚時間宇宙)における第四番目の次元がナルシス・エフェクトにより転倒を起こして概念化されているものなのだ。この転倒から逃れ人間の認識が自らの実像を奪還できれば、時空は僕ら人間の認識から姿を消す。いや、時空によって規定されていた人間という存在自体が宇宙から消える。ヌルポッドとは、そうした超感覚的空間へと出るための一人乗り用の次元飛行装置のことでもある。
12月 27 2006
始源のメルカバー
最近、3冊のヌース本を読んだというIさんという方からメールを頂いた。その中で「光の箱舟」で紹介した3種のプラトン立体(正四面体・正六面体・正8面体)と核子(陽子・中性子)の関係に関する質問があったので、かなりヌース理論の内部に入り込んだ記述になるが、この場を借りて現時点でのパースペクティブを書き記しておこうと思う。番号順に下図(1)〜(8)をご覧になりながら読んでいただきたい。
(1)正八面体は相互に反転関係にある3次元空間R^3の重畳を意味します。その意味で√1エッジは3次元の座標軸を象徴するものになります。この相互の反転性がスピン±1、相殺がスピン0粒子の元となります。主に力の粒子と見なされているものの本質だと考えています。
(2)SO(3)によって、R^3の対化の等化と中和が生まれます。4次元方向の軸が立つという意味です。等化側がψ5(電子のスピン軸)で、中和側がψ6(局所時空=ニュートリノのスピン軸)を作ります。この様子は回転する正四面体を貫く√3エッジ軸の2つの方向性に対応します。青側が電子で赤側が局所時空です。つまり、√3エッジとは4次元の座標軸を象徴するものになります。
(3)電子のスピンベクトルは図3のように√3/2の長さを持つスピン軸(ψ5)を中心に回転を行っています。
(4)このスピン軸は∞と1/∞を等化しているために、そのまま、正八面体に内接する球体の直径の位置まで縮みます。この直径は3次元座標軸の1/2の比になります。これが通常言われるスピン1/2に当たるものです。正八面体に内接する球体はモノ概念(点概念)に当たりますので、このスピン1/2が示す1/2とは「無限大が無限小に入り込むときの比率」を意味することになります。このプログでも何度も言ってきたように、外面から見ると天球面はモノ(点)の内壁と同一視される、ということの意味です。内部空間に入り込むということですね。
(5)(2)の双対を考えると図(5)のようになります。星形八面体の逆回転によって生まれる方向性です。双対で見るとψ5にψ*6が交差し、ψ6にψ*5が交差します。いわゆるツイスタースピノールです。
(6)ψ5とψ6を等化するために、ψ5はψ6をψ*5と見なして3次元球面上の回転SU(2)を作り出し、その対称性としてψ7=陽子が生まれます。このとき、3次元球面のフレームワークとなっているのが正六面体です。その意味でこの正六面体はψ7のカタチということができます。
(7)この正六面体は外面に生まれているものなので、そのまま、4次元方向に射影されて正八面体に内接する正六面体となり、モノ(点)概念を支えるフレームとなります。
(8)ψ5とψ6という対化において中和側は等化が見えません。それによって、ψ6とψ*6の対称性を形作る働きをし、同じく3次元球面上の回転を作り出しますが、等化(外面)が見えないので、そのまま、正六面体の外接球面として残ります。これが大局的時空(局所時空の綜合)です。等化側からは、これはそのままψ8の中性子に見えます。もちろん、フレームワークは正六面体です。
(9)以上のことから、次のようなことが言えそうです。
SU(2)として等方向に回転する3次元球面の中心点と球面の関係は陽子と中性子の関係と考えられる。そして、その半径が電子であり、これら陽子と中性子を等化するために電子は軌道運動しているのだろう。このことの認識としての意味は、ある客観的一点から広がる外在世界を認識している主体の意識そのもの、ということになります。単に「外の世界がある」と人間が思っていることのウラにはこのような空間構造が隠されている、ということです。このことは逆を言えば、このような構造を作り上げた思考が人間に「外の世界がある」と思わせていたということになります。そして、その建築物は時空上では水素原子として見えているということです(重水素には別の意味が持たされます)。電子のスピンも陽子・中性子のアイソスピンもともに±1/2ですが、これらが物質粒子を作ります。物質とは進化の方向を持った精神によって作られているということです。これらは人間の3次元認識におけるコミュニケーションの場、つまり、スピン±1や0の場(光子やウィークボゾン)を通じて力を媒介します。
陽子と中性子はヒトの精神と付帯質、すなわち、対化です。その等化が思形です。
ヒトとは人間の総体。
ヒトとは人間と全く反対の方向を持つもの。(シリウスファイル)
スピリチュアル系の人たちのためにオマケです。
●倫理的なものの到来
イデアの起源は双対の正四面体(わたしとあなた)にある。この形は互いに交差させることによってケプラーの星形八面体を構成する。この形はスピリチュアル世界ではマカバと呼ばれているが、マカバとはユダヤ神秘主義に登場する「メルカバー(神の戦車)」のことで、元来、物質世界(マルクト)に転落してきたアダムが生命の樹(セフィロト=生成空間)の中を帰還(上昇)するときに乗り込む乗り物とされている。ヌース理論でも事情はほとんど同じと考えてもらっていい。物質の生成運動が展開している場所は物理学も示している通り時空点の内部であるヌルスペースに存在する。意識における双対の正四面体の形成は4次元空間の顕在化を意味し、このカタチが見えたとき、知性は文字通りヌルスペース内の生成場へと侵入することができる。その意味で、ヌース理論では、プラトン立体の本質はヌル空間内部のイデア構造として見なされる。ヌルとはドイツ語で0(ゼロ)の意味を持つ。物理学では「光」の4元ベクトルが0であることから、このヌルは光の代名詞とされている。ヌース理論がヌルポッド(NCの4次元表示バージョン)と呼ぶものは、その意味で「0の容器」「光の容器」の意味がある。決して、ぬるま湯が入ったポットのことではないので注意が必要だ。おそらく、宇宙のすべては「汝」と「我」で作られている。アルケーから見ると、「汝」と「我」は根源語であると同時に、根源粒子としての双子の光子なのである。
By kohsen • 01_ヌーソロジー • 6 • Tags: ケプラー, ニュートリノ, プラトン立体, メルカバー, ユダヤ, 付帯質, 光の箱舟, 生命の樹