4次元としての奥行きの中で起こっていること

自他が見ている世界が同一化している原因は互いが「見られる空間」で世界を概念化しているからだと言ってきました。
「見る空間」(奥行きのことです)を虚軸 iと仮定するなら、自他ではこの虚軸iの符号が互いに反転しています。そして、このことが自他それぞれに持続の固有性を与えています。

しかし、自他が鏡映の世界に自分を投げ込むなら、その世界においては(+i)×(+i)=-1、(-i)×(-i)=-1というように、それぞれの固有の場は実数へと変質し、虚軸としての奥行きは時間として一般化してしまいます(空間を1とするなら、時間は-1となる関係を持っています)。
私たちにあたかも流れているかのように感じ取られている時間の出現は、その大元である虚的世界である永遠を隠してしまうわけです。
この虚的世界が物自体の世界です。

⚫︎下図の詳しい説明
この図について、少し説明をしておきます。
1. 右側の人物が自己で、左側の人物が他者です。x、y、zは空間の直交座標軸で、tは時間軸です。iσ1、iσ2、iσ3はパウリ行列に虚数iをかけたもので、奥行で見たところの3次元空間、つまり、持続空間を表しています。

2. パウリ行列 (σ1,σ2,σ3) は量子力学でスピンを記述するために使用されますが、これは反転した時空は、私たちの現在の認識では射影として収縮して、ミクロに観察されていることを意味しています。

3. x、y、zの直交座標軸とtの時間軸はミンコフスキー空間、つまり時空を表しています。

4. 虚数軸 (iσ1,iσ2,iσ3​) の導入は、複素数を使って奥行きの空間を差異化させています。

5.私たちが現実に見ている空間は、この図の球体内部の4次元空間の中にあります。一方、見られている空間は球体外部の4次元時空です。

6.この球体が物自体の基礎である原子核を作ります。

世界を対象として見るのはもうやめよう——というヌーソロジーの主張の意図が何となくでも皆さんに伝わるのではないでしょうか。

すべては私たち自身です。
古神道系の方は八咫鏡と八岐大蛇の関係を、この図に重ね合わせてみるといいでしょう。神話の本質が垣間見れるはずです。