意識と物質は同時発生的なもの

時間の本性は精神であり、それは私たちの外と内の間を反復しながら巡っている。外は瞬間性として働き、内はその瞬間性を持続の中で累積させるようにして記憶を作り、同時にそこに時間の流れを感じさせている。
内なる持続が時間の住処であり、時間の本性が精神であるというのもその意味においてだ。
問題は、この反復のループがどのような構造を持っているのかということ。この構造が見えるようになれば、私たちは外と内を繋いでいるこの”内なる持続の精神”との同化を果たし、めでたく、”存在”としての人間へと生まれ変わることができるわけだ。
この反復のループは、単に時間だけではなく、意識発生のメカニズムとも言えるもので、この仕組みを量子構造を通して探っていくと、驚くべきことに物質の発生のメカニズムと結びついている様子が見えてくる。つまり、意識と物質が同時発生的なものに見えてくるということだ。
ヌーソロジーが目指しているのは、この発生の現場に思考を同化させることだ。そこでは、「ある」意識でも、「いる」意識でもない、「なる」意識が活動している。