12月 18 2023
反-芸術の世界へ
アーティストの方にはお叱りを受けるかもしれませんが、AIの能力はイメージの生成においても、すでに人間を追い抜きつつあるのではないかと感じます。
しかし、決してこれは悲観することではなくて、人間を今までの人間とはまったく違った場所へと移動させるための歴史的必然のようにも思えます。
「芸術とは見えるものを再現するのではなく、見えないものを見えるようにするものである」というクレーの有名な言葉がありますが、これから人間はそれを超えて、「見えるものを見えないようにする反-芸術」というものの世界に向かっていくのではないでしょうか。
ヴェイユが言うところの脱-創造の世界です。
もし、歴史の中で宗教と芸術のポジションが入れ替わっていたなら、世界はもっと喜びの感情に満ち溢れた世界になっていたことでしょう。
芸術家が僧侶で、作品が寺院であったなら。。
しかし、それはついに叶わなかった。
今から生まれてくる反-芸術運動とは、こうして死滅しつつある芸術の弔い合戦となっていくことでしょう。
12月 22 2023
人間の想像力が意味を失いはじめている件について
ChatGPTの画像生成能力をバカにしている人が多いが、実際に触ってみると、ひょっとすると人間の想像力と同じ仕組みで働いているのではないかという懸念さえ湧いてくる。
それは言葉とイメージの間のつながりを縦横無尽に自在に操っている無意識の胎動感覚が何気に伝わってくるからだ。
コンピュータはすでに計算能力において人間を凌駕しているが、イメージ生成能力においても人間を凌駕したように感じて仕方ない。と言って、AIを賛美しているわけではないので、ここんとこ勘違いしないようにしてほしい。
僕には、AIの登場は「人間は表象の世界を脱して、本来やるべきことに戻れ」という、神さまからの号令に聞こえて仕方ないのである。
※下イラストは「ラカンの想像的同一化から象徴的同一化への移行」のイメージをジピちゃんに描かせたもの。このクォリティーのものをほんの10数秒程度で無限に出してくる。
By kohsen • 01_ヌーソロジー, 08_文化・芸術 • 0 • Tags: ChatGPT, ラカン