1月 9 2009
失われたシリウスファイル発見さる!!
古い資料を整理していたら昔懐かしいフロッピーディスクが引き出しの奥からひょろんと出てきた。古いMacBookに付属したディスクドライブでファイルを開いたところ、何と紛失していた「シリウスファイル」の一部であることが判明!!
だははは、超ラッキー。以前、旧アカデメイアのサイトでシリスファイルの原文を公開していたが(現在も閲覧可能)、19930313までに止まっていた。僕の記憶では1995年の3月にオウム事件が起こる当たりまでOCOTとのやりとりは続いていたので、約2年分のファイルが行方不明になっていたことになる。今回、見つかったファイルは1994年の分だ。プログネタとしては格好の材料なので、解説も含めながら少しづつ公開していこうと思う。ただ解説と言っても、ごくごくアバウトなものであることをご了承願いたい。ヌーソロジーが世界への視座をどのように転換させていこうと考えているのか、その臭いだけでもかいでもらえばそれで十分である。
●交信記録19940130-1
水素原子とは定質のことですか。
はい、そうです。内面性における付帯質の覚醒を生み出したときに在するものです。
ということは、水素分子とは定質の対化のことですか。
力の交差の方向性。中和の交差が起こったときに定質の対化となります。つまり、次元の対化です。力の交差が反対側を向いているということ。
ヘリウム原子とは性質のことですか。
はい、性質と反性質が性質の対化の意味を持ちます。
●水素とヘリウム
詳しい構造まではまだ明確に見えないが、OCOTたちには水素とヘリウムという元素は人間という次元の意識の存在を活動させるための受容器のようなものとして見えているようだ。ここにある「定質」と「性質」という言葉は、あくまでも人間の意識における定質と性質という意味であり、ヌーソロジーが用いる観察子の概念で言えば、ψ11とψ12に当たる。これは簡単に言えば、人間の無意識(外面)と意識(内面)という意味を持つと考えていい。つまり、
人間の無意識構造=水素
人間の意識構造=ヘリウム
という言い方ができるかもしれない。実際、宇宙には水素原子は単体ではほとんど存在しておらず、水素分子というペアの形で生成している。これは次元が対化でしか存在し得ないことを暗に表していると思えばよい。対化とは言うまでもなく「わたし」と「あなた」に集約される、存在の淵源にある二元性のことである(ヌーソロジーはあくまで「二元論」である)。
水素やヘリウムを単なる物質としてしか見れない現在の人間の思考様式にとっては、水素やヘリウムが人間の意識や無意識とどのような関係を持つのか想像もつかないが、今まで『時間と分かれるための50の方法』でも再三にわたって示してきたように、水素やヘリウムを構成している陽子や中性子は人間が経験している外面と内面の空間の全体性をすべて綜合し凝縮化させた構造を持っている。原子核の中で回っている核子のスピンやその周囲を回っている電子などは決して物質として表象される存在ではなく、意識が空間を把握するときのカタチそのものだと考えると分り易いのかもしれない。
たとえば、球体イメージを目の前の空間に描いてみよう。そのとき同時に空間全体が3次元的な広がりとして現れる。意識はその球体を球体然として把握するために、その周囲をグルグルと回っているはずである。こうした意識の運動力は時空に依存してはいない。半径10cmの球体だうろうが、それこそ半径137億光年の球体だろうが、自由自在に描像が可能だ。そして、ここが肝心なところなのだが、こうした描像力には他者からの視点が必要となる。ヌーソロジーでは陽子や中性子が持った回転とはこうした視点群の一括把握の時間的投影と見るのである。陽子は外面であり凝縮化(内包)として現れ、中性子は内面であり弛緩(外延)として現れる。
目の前に球空間を想像してみよう(下図1参照)。そこには中心点となるものと球空間を覆う球面がイメージとして現れる。その時点ですでに君は他者から見たその球空間のイメージをも包摂させている。中心が陽子で、球空間のふくらみ自体が周回する電子である。もちろん、この球空間の大きさはさっきも言ったように自由自在に調整できる。そして、このとき中性子はその球空間自体を「図」として浮かび上がらせている「地」としての空間の広がりと言えるだろう。
つまり、先に示した人間の無意識構造=水素、人間の意識構造=ヘリウムという文脈から言えば、人間の無意識構造=精神はモノ=物体というかたどりの概念の中に入り込み、人間の意識構造=付帯質はそれを図として浮上させる周囲の空間(時空間)の中に反映されてくることになる。そして、このような認識構造のカタチが自己側と他者側、双方からキアスム(交差配列)として存在させられていることによって、そこに主観や客観を含めた人間の世界に対する認識の形式がそれこそアプリオリに生まれてくることになる。水素分子とヘリウム原子とはこのキアスム構造に由来するものだ。
宇宙空間を満たす水素とヘリウム………それは宇宙空間を一様な時空として認識している人間の意識の認識構造そのものの投影であると考えてみるのも面白い。つまり、人間の意識からそうした時空認識の力が除去されれば、そのようなものは跡形もなく消え去るかもしれない、ということだ。
1月 14 2009
交信記録19940130-2
● 交信記録19940130-2
水素原子に中性子がないのはなぜですか。
それは対化の交差が内面を持てないという意味です。中性子は力の交差を持つための次元ですから、それがないということは上次元に関与する力がないということです。
重水素とはなんですか。
人間の意識に内面性を持った位置を送りだすための中和の力だと思います。位置を見るための元止揚のようなもの。
三重水素とはなんですか。
中和の交差を行い、その交差がまた内面を作り出したものの現れではないですか。
■解説(この解説を理解するには「時間と別れる50の方法」をある程度読んでおく必要があります)
人間の無意識構造と意識構造としての水素とヘリウム。元素界へと直立した脱-人間としての世界認識を形作っていくためには、まずは、この水素-ヘリウム構造をしっかりと理解することが必要だ。宇宙空間をなぜ水素とヘリウムが占め、太陽や星々は何故に水素からヘリウムへと核融合を行い、物質は何故に水素とヘリウムを基盤として生成してきたのか。。こうした問いに対して科学は何も答えてくれない。
水素やヘリウムをただのエネルギーの粒として見る時代はまもなく終わりを告げる。概念を孕むことのない平板な物質。空間化した時間の中に放擲された無色、無味感想な回転運動の襞。それを外側から見るのではなく、内側から、無時間において見る新しい知性を養うこと——そうすれば、それが「わたし」と「あなた」の真の住処であるということが分かってくる。星はそれら両者の結合力から誕生していくのである。
水素とヘリウムの成り立ちを直観的に把握するには、元止揚の対化の双対性をイメージするのが手っ取り早い。『時間と別れるための50の方法』の最後で紹介したケイブコンバス表記を使えば、水素分子とヘリウム原子はおおよそ次のように表すことができる(下図1参照)。
この図での電子の意味づけは少し面倒なので割愛するが、少なくとも陽子と中性子の関係においては、人間の外面と内面の領域が自己と他者の間でキアスムを作ることによって、互いにψ7〜ψ*8、ψ*7〜ψ8という交差関係を持つことが容易に見て取れる。上でOCOTが「位置を見るための元止揚のようなもの」と言っているのは、この交差関係に生まれているψ7に対するψ*8とψ*7に対するψ8の働きのことと考えていい。その意味で重水素のカタチだけをケイブコンパス上に記すと次のようになる(下図2参照)。
ケイブコンパス上のカタチだけ見ても何のことか意味不明だと思うが、これは大雑把に言えば人間の外在認識と内在認識の様子である。外在認識が電子で表され、内在認識が中性子と陽子の重なりで表されている。この重なりは付帯質が精神の方向性を持っている状態を表していると考えるといい。OCOTは中性子のことを「こころ=人間の感性」と呼ぶこともあるので、この中性子の位置はこの図で示している位置でほぼ間違いないだろう。図からも明らかなように、「こころ」とは精神が持った方向を付帯質が正しくなぞっている状態だと言える。このようなこころが持った精神への方向性のことを「付帯質が持った進化の方向性」と呼ぶ。
フロイト-ラカンの考え方を折衷させて言うと、人間の感性は次元観察子が作り出す位置の構成によって次のような四段階の発達段階を持つと考えられる。
第一段階………口唇期。ψ1へのψ*2の交差、
第二段階………鏡像段階。ψ3へのψ*4の交差、
第三段階………肛門期。ψ5へのψ*6の交差、
第四段階………男根期。ψ7へのψ*8の交差
これらの発達プロセスによって想像界の基本的構成が出来上がるということだ。ちなみにヌーソロジーでは「人間の感性」のことを人間の外面の意識とも呼ぶ。一方、この図で電子側が交差しているところは今のところは素朴実在論者が実在だと考えている外在としての客観空間だと考えておくといい。いわゆる即自としての物質的時空のことだ。
水素にはもう一つトリチウム(三重水素)という同位体があるが、これは重水素にもう一つ余分に中性子がくっついている状態だ。これをケイブコンパス図で表すと下図3のようになる。
これは図からも分かるように、重水素に他者側の進化の方向性が加味されたものとなるが、ヌーソロジーの解釈からするとあまりいい働きを持ったものではないと言える。回りくどい言い方になるが、自己のこころが他者のこころ側に呑まれてしまったような状態を作り出すための理念的構成である。
ヌーソロジーでは元素における同位体とは対化の歪みの次元の物質的投影であり、核子に見られる陽子数を超えた過剰な中性子は進化を疎外する次元の侵入を意味している。同位体が半減期を持ち放射線に崩壊していくのは、観察精神がこの歪みを是正するための調整作用を働かせているからである。対化の歪みを人間の意識自らが是正すれば、同位体はすべて消滅し、放射能は存在の必要性をなくすとOCOT情報はいう。ここでいう対化の歪みとは、人間の意識が自我を他我化させて崩壊させている状態とでも考えておくといい。
By kohsen • 04_シリウスファイル解説 • 6 • Tags: ケイブコンパス, フロイト, ラカン, 付帯質, 内面と外面